中学入試プレイバック2019 「愛光中学」

愛光中はなにをやっているんでしょうか?そう、突っ込みたくなるような悪問です。

入試問題で方位を聞く問題のオーソドックスなものは
①指定された場所が分かるメルカトル図法
②東京中心の正距方位図法
この2つを用意します。そして、メルカトル図法で示された場所を正距方位図法にあてはめて方位を答えさせるというのがパターンです。今回はその2つが両方ともない。つまり、単純な知識問題としてブラジリアの方位を答えなくてはいけない問題になっています。普通の小学生はブラジリアの場所は知らないです。

実は、上の方法で問題をつくったとしても問題として微妙です。どうしてか説明します。まずは、ブラジルを見てください。星が付いている場所がブラジリアです。

そして、東京中心の正距方位図法です。

さあ、どこにブラジリアにあるかわかりますか?正距方位図法は中心から離れれば離れるほど形がゆがみます。日本の真裏にある南アフリカ大陸は見ての通り細長くなっています。ここからブラジリアがどこなのかを決めるのは至難です。一応、正距方位図法に国境があればブラジルが真東により北というのはわかるのですが、それでもわかりにくい。つまり、もともとブラジリアの方位を問う問題は質が良くないということです。

出題者は、「頭に正距方位図法を思い浮かべればなんとなくブラジルは北東が近いのではないかと推測できる」と強弁するかもしれません。しかし、そこまで思い浮かべられる生徒は日本から真東に進むと南アメリカ大陸にぶつかるということも想定できます。そうすると、この問題の選択肢であるウの東南東が引っ掛かります。
結論を言うと、正距方位図法の地図を載せず方位を答えさせる問題を出してはいけません。

さらに言えば、今年の愛光中では
①ブラジルの公用語→ポルトガル語
②リオデジャネイロで夏に開かれる祭り→カーニバル
③サンパウロの場所を地図で答える
④ブラジルで栽培が盛んな作物→さとうきび・大豆
とブラジルに関連した問題が5問も出題されています。本来、世界地理からの出題は抑え気味にすべき(小学校で世界地理は学習しません)中学入試でブラジルという特定の国からの問題をこれだけだすのは異常です。社会で5問は合否に反映するレベルです。

言い方は悪いですが、無名の中学がそれをやっても「残念な学校だなぁ」で済むのですが、愛光中は四国を代表する名門校です。地域を引っ張る名門にはそれにふさわしい入試問題をつくってもらわなくては困ります。なぜなら、その地域の入試問題の質は地域のトップ校に引っ張られるからです。

答:ア

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