四谷大塚全国統一小学生テストの話

プリントを配る先生毎年6月の第1日曜日と11月3日に行われる四谷大塚の「全国統一小学生テスト」の申し込みが4月27日に始まります。ご承知の通り、私は四谷大塚の「予習シリーズ」を使って指導をしています。当然ながら、毎回このテストも開催しているわけですが、今回は全国統一小学生テストの印象・活用法の話を保護者視点で話をしたいと思います。

1.早めに申し込みをしないと満席がある
全国統一小学生テストも開催されるようになって10年になりました。無料で学力診断ができるテストとして定着したこともあり、かなりの数の申し込みがあります。それに対して、理由は後述しますが、中学受験をしていない塾にとっては開催するメリットが薄いためテストを開催する塾がそれほど増えているわけではありません。即日満席になるようなことはありませんが、いつでも大丈夫だろうと思っていると、満席で受験できない可能性がありますのでご注意ください。

2.早い段階で模試の雰囲気を体験できる
参加者が多いということは、それだけ緊張感のある雰囲気でテストを受けることができます。低中学年では貴重な機会と言えるでしょう。また、将来通塾しようと思っている塾でテストを受ける場合、その塾の雰囲気や対応力を確認することができます。

3.学校の勉強ができているかを確認するテストではない
毎年、全国統一小学生テストの問題を見ていますが年々難しくなっています。これは、中学受験の最難関校の問題が年々難しくなっていることが関係していると思われます。塾生以外の生徒が受けるようなテストですと通常、始めの方の問題で誰でも解けるような問題をいれて、ある程度の点数を確保できるようにテストを作ることが多いです。
ですが、四谷大塚の全国統一小学生テストはそうではありません。いきなり難しい問題がでてきます。深い知識が問われるわけではありませんが、高度な思考力を求められるテストが作られています。将来的に最難関校に合格できる生徒を早く見つけたい意図を感じます。
もちろん、無料なので「なんとなくテストを受けてみようかな」という気持ちで受けていいテストですが、150点満点で2,30点はざらにあるテストということは、知っておかなくてはいけません。そういった点数を取っても学校の内容が理解できていないわけではないので安心してください。逆に、「この点数では学校の勉強も怪しいですよ」と通塾をあおる四谷大塚と提携してテストを開催している塾は営業熱心すぎると言えます。

4.中学年の受験者数が多い
全国小学生統一テストの特徴として3,4年生の受験者数が多いということがあげられます。模試というものは通常、受験学年に近づくほど受験者数が増えます。テストを開催している塾に通っている生徒が増えるためです。一応、受験者数が一番多いのは6年生のはずですが、6年生の人数に匹敵するほど、3,4年生が受験するテストです。
5,6年生になると四谷系の塾に通っている時点で毎週テストがあるんですよね。すでに通塾している生徒にとっては今更、全国小学生統一テストを受験する必要性が薄いんです。
ですから、5,6年生の受験生は意外と中学受験をしない人が多いです。6年生の受験生は志望校の判定ができるようになっていますが、あまり参考にはならないのでいい結果が出て「今から受験勉強しても間に合う?」と甘く考えると痛い目にあいます。

5.開催者の狙いはデータ収集
そもそも、受験生数が公称15万人とされる大掛かりな無料のテストを開催する狙いは何でしょうか。
それは、データ収集です。テストを受験するにあたって当然名前や住所などを登録するので塾にとってのテスト受験者は将来の顧客リストとなります(なお、最初の段階でそういった営業活動を断ることもできます)。四谷大塚の母体は東進衛星予備校を運営する㈱ナガセです。中学校、高校に入ってからも重要な顧客となりうる存在を早くから知りえるのは大きいです。
それだけではなく、小学生の時にテストを受けた生徒の成績と、その生徒のその後の成績の推移をデータ分析することも可能です。例えば、最難関大学に合格する生徒が小3段階で算数の難問をどれくらい解けていたかを分析することで指導や教材作成に役立たせることができます。ある意味でお金を書けても欲しい宝の山と言えるでしょう。

総じて、四谷大塚全国統一小学生テストは中学受験の勉強をしている生徒がどれくらいの問題を解いているかを知るいい機会と言えるでしょう。



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