予習シリーズ社会解説 「5年上第3回 いろいろな工業」

入試問題のトレンドということでいえば若干出題頻度が落ちているのが、工業に関する単元です。理由はいくつかあると思うのですが、1つには現在の日本を工業国と単純にとらえることができないことです。食の問題や環境、資源・エネルギーと他のテーマが優先されているというのもいえるでしょう。とはいえ、予習シリーズでは3回に分けて学習する重要単元であることに変わりはありません。

自動車工業は現在でも日本の基幹産業です。この単元で登場する自動車関連のキーワードだけで「関連工場」「組立工場」「ジャストインタイム方式」「流れ作業」「ハイブリッドカー」「電気自動車」「燃料電池車」と数多くあります。特に、ハイブリッドカーはハイブリッと間違えやすいので注意が必要です。
おもな国の自動車生産台数のグラフは入試定番の1つですが、最近の入試では日本の自動車の国内生産・海外生産・輸出台数のグラフも頻出です。ただ、このグラフは冷静に考えると輸出が国内生産より多くなるはずがないので、海外生産量が増えているというだけのデータではあります。
自動車の生産工程である「プレス→溶接→塗装→組立」の順序を問う問題もおなじみです。この内容を説明するときは塗装をどのようにやるかということを話します。それを理解すると、組立をした後に塗装をしたら、タイヤや座席がペンキまみれになることがわかるんですよね。同様に、塗装の後に溶接をしたらペンキが剥げます。仕組みを理解することで単純暗記にならない工夫が必要です。

予習シリーズでは「臨海部に位置する製鉄所と石油化学コンビナート」という地図があり、これらが原油など資源の輸入に便利な臨海部に発達してきたことが説明されています。なぜ、臨海部に発達したかを問う記述問題は定番の1つですね。
入試レベルでいうと、製鉄所と石油化学コンビナートの分布の判別が必要になります。川崎市(神奈川県)や倉敷市(岡山県)など鉄鋼業・石油化学工業両方が盛んな都市があるように、この2つの工業がさかんな都市の分布は似ています。似ているからこそ、入試で狙われます。知識として使いやすいのは、四日市市(三重県)、市(大阪府)の石油化学工業でしょう。この2つの都市は入試で他に出題される事項があり、同じ都道府県に大きな鉄工場がないため判別に役立ちます。