「 2018年07月11日 」一覧

昼夜人口比率の高い地域、低い地域

昼夜人口比率とは、その地域に戸籍を置いている人口(夜間人口)に対して、昼間どれだけの人口が流入もしくは流出しているか(昼間人口)を表したデータです。計算は昼間人口÷夜間人口×100であらわされます。100を超えている地域は周辺より昼間に流入している人口が多いことになります。

都道府県別昼夜人口比率(平成27年国勢調査)単位は%

北海道 99.9 三重県 98.3
青森県 99.8 滋賀県 96.5
岩手県 99.8 京都府 101.8
宮城県 100.3 大阪府 104.4
秋田県 99.8 兵庫県 95.7
山形県 99.7 奈良県 90.0
福島県 100.2 和歌山県 98.2
茨城県 97.5 鳥取県 99.9
栃木県 99.0 島根県 100.1
群馬県 99.8 岡山県 100.0
埼玉県 88.9 広島県 100.2
千葉県 89.7 山口県 99.6
東京都 117.8 徳島県 99.6
神奈川県 91.2 香川県 100.2
新潟県 99.9 愛媛県 99.6
富山県 99.8 高知県 99.6
石川県 100.2 福岡県 100.1
福井県 100.0 佐賀県 100.2
山梨県 99.2 長崎県 99.8
長野県 99.8 熊本県 99.5
岐阜県 96.1 大分県 99.9
静岡県 99.8 宮崎県 99.9
愛知県 101.4 鹿児島県 99.9
沖縄県 100.0

見ての通り、東京都の突出した高さが目立ちます。これは、周囲の埼玉県、千葉県、神奈川県から多くの通勤・通学者が東京都に来ているためです。東京都とその周辺の昼夜人口比率は、それだけで地域の特定が可能なレベルで、ここまで特徴的な数値は他の地域にはありません。ちなみに東京都には毎日約250万人という人数が周囲の件からやってきます。
「なぜ東京都は昼夜人口比率が高いか?」という問いに「東京都は昼間に通勤通学でやってくる人が多いから」というのは記述の定番です。

名古屋大都市圏の中心である愛知県も東京ほどではないですが、周囲の岐阜県・三重県から多くの人口を集めています。この表でわかるのは、愛知県に隣接している県でも静岡県(99.8でほぼ昼夜同数)は別の経済圏を持っているということですね。

もう少し複雑なのが、大阪大都市圏です。大阪府は高い昼夜人口比率を持っていますが、京都府も100を超えています。兵庫県は流入している数も多いのですが、流出している数も多いためマイナスになっています。滋賀県・奈良県が大阪近郊のベッドタウンとして機能しているのが、読み取れますね。

改めてみると、昼夜人口比率が99~100%という都道府県が半数近くあるということに驚きます。大都市圏に在住していると他の件から通勤通学するのは普通という感覚に陥りがちですが、全国的にみれば、それはめずらしいことであるということです。

ちなみに、市区町村単位で上位下位をみると

ベスト10 ワースト10
福島県飯館村 7917.1 宮城県七ヶ浜町 68.6
福島県葛尾村 5438.9 大阪府豊能町 69.8
東京都千代田区 1460.6 千葉県栄町 71.1
大阪市中央区 488.4 山梨県西桂町 71.7
東京都中央区 431.1 富山県舟橋村 72.5
東京都港区 386.7 山形県中山町 73.0
名古屋市中区 364.0 石川県内灘町 73.2
大阪市北区 332.4 神奈川県二宮町 73.3
愛知県飛鳥村 318.5 川崎市宮前区 73.4

データを調べる前には想定していなかったのですが、福島第一原発事故の被災地が上位に入ってしまいました。ここには掲載されていませんが、富岡町・大熊町・双葉町・浪江町は常駐人口がおらずデータ集計外になっています。除染作業もしくは廃炉作業で他地域から流入している人口が反映されたデータですね。これは、平成27年の調査なので、避難指示が解除されて次回の調査では少しでも状況が変わるのでしょうか。

昼夜人口比率10位の愛知県飛島村は「とびしまむら」と読みます。村となっているので、農村と思いがちですが、名古屋港に面しており工業都市であると同時に、花卉などの栽培が盛んにおこなわれている地域です。かつては、全国的に見ても貧しい村でしたが現在は全国屈指の豊かな財政の村です。

下位の中で富山県舟橋村は日本の市町村で最も面性が小さい自治体です。富山のベッドタウン化が進んでいる地域で、人口増加率が高く県内一です。西桂町、中山町、内灘町といったあたりは周囲に地域の中心都市があり、交通の便が良い地域が多いですね。


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