「 徒然 」一覧

社会科に関する学習法などで思ったことを書いていきます。

中3生の復習で中1・2時代の教材に戻るべきではない

採点する教師いよいよ受験生の天王山、夏休みが近づいてきました。今年の夏は本当に酷暑なので、体調管理にはくれぐれも注意してください。熱中症を防ぐには早寝早起きが大事だそうなので、生活リズムを崩さないようにしましょう。

夏休みの社会科の学習の話をしますと、中3生にとって避けて通れないのは地理・歴史の復習です。入試問題の6~7割は中1・2で学習した地歴から出題されます。どの科目でも、中1・2の復習は重要ですが、特に社会科はそれが欠かせません。

そこで陥りやすい罠が「中1・2にやってた教材に戻って全部復習しよう!」と計画することです。これは、無益とまではいいませんが、とても効率が悪くお勧めできません。
理由は2つあります。まず、純粋に量が多すぎることです。たいていの場合やりきれないまま終わります。

また、中1・2で学習した教材は単元別に細かく分かれています。しかし、入試で出題されるような総合問題は単元別ではありません。
具体的な例を挙げると室町時代を学習していて将軍が出てきたら、それは「足利〇〇」以外ありえません。その中で、「足利…誰だっけ?」はなりますが、あくまでその範囲です。これが、鎌倉~江戸時代になると足利のほかに源、(将軍ではありませんが)北条、徳川と選択肢は増えます。

総合問題で必要なことは、いま問われているのはどの単元の知識なのかを把握し、答えを導き出す力です。これは、単元別の学習をしていたのではなかなかつきません。人間、答えが分かっている中でそれを意識して覚えるのは難しいです。

ですから、夏はある程度広い範囲で設定された教材を使って復習すべきです。もちろん、その中で基本の確認のような形で細かい単元別の問題もあるでしょうから、それをやる程度で十分です。
そういうと、よく言われるのは「そんなこといっても全然覚えていないから、総合問題解いてもほとんど解けないし」という声です。そこでやるべきは、覚えていなかった問題を学校の教科書に立ち戻って確認する作業です。これは、なかなか手間ですが教科書に載っている前後の知識も確認出来て一石二鳥です。そもそも、一度やったはずの中1・2の教材に戻って一から全部やるよりはるかに楽なはずなんですけどね。
できるだけ楽に点数を取れるようにするために、少しの手間を惜しんではいけません。


受験生の鉄則「文房具をケチるな」

「もったいない」という日本語があります。辞書で改めて調べると「有用なのにそのままにしておいたり、むだにしてしまったりするのが惜しい」という意味の言葉です。ノーベル平和賞を受賞したケニア出身の女性、ワンガリ・マータイ氏が、来日した時にこの言葉と考えに感銘を受け、国連などで紹介したことが知られています。一時、入試でもよく出題されており、3Rに代表される循環型社会を推進する上でのキーワードの1つです。

とても大事な考え方ではあるのですが、今日はあえてこの言葉に背いた話をします。ずばり言うと「勉強でもったいない精神は不要」ということです。

具体的には

・ノートは間を空けてゆったり使う。
・小さくなった消しゴム、鉛筆は交換する。

まず、ノートについて。ノートに記入する時にメモを取れるスペースを作るのは鉄則です。また、演習した問題の丸付けで間違えた問題の答えを書くスペースも必要です。計算で詰めて書くと数字の見間違いによる計算ミスが増えます。

細かいところでは、単元が新しくなった時にページを新しくすることも大事です。もちろん、ページのほとんどが残っている場合は別ですが、数行のためにわざわざ改ページをしないのは、ノートを見づらくするもとです。

短くなった鉛筆は純粋に書き辛いです。「子供の字が汚い」と嘆く前に適切な長さの鉛筆を使うべきです。

小さくなった消しゴムは勉強にとって害悪でしかありません。角が取れて丸くなった消しゴムは机から落ちるとコロコロ転がっていくし、小さいと消しにくいです。消しゴムの消し損ねで正解だったものを不正解にされるほうがはるかにもったいないです。

もったいない精神は勉強以外で発揮しましょう。

 

 

 


小中学生に多色ボールペンを使わせてはいけない3つの理由

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ちょっとありがちなタイトルにしてみました。
多機能ボールペンの定番、三菱鉛筆のジェットストリーム。私も愛用しています。書きやすいし、便利ですよね。最近では、他にもリフィルを選べるペンもいろいろ登場しています。
ですが、個人的には小中学生には多機能ペンは使わせるべきではないと考えています。結論を言うと、勉強の邪魔になるからです。その理由をお話しします。

1.ペンで遊ぶ

多機能ペンというのはリフィルを変えたり、替え芯を入れたりできるようになっています。子どもがこれをもって何をするかというと授業中に芯を抜いたり、分解したりして手遊びをしてしまうんです。
まぁ、もちろんそうならないように集中をこちらに向けるように授業をするわけですが、それでも触ってしまう生徒はいます。分解したボールペンを元に戻せなかったり、ばねの部分が飛んでいってしまったりと授業への集中がそがれることこの上ないです。

では、ペン遊びをやめるように指導したらいいではないかということになるわけですが意外とこれが難しいのです。何が難しいかというと、ペン遊びが常態化してしまった生徒はそれをしながら授業を聞くのが普通になってしまい、やらない状態に無理にすると止めることに気がとられてかえって集中できないということがおきます。じゃあ、やらせておけばいいということになってしまうのですが、結局ペン遊びをしている生徒は集中しきれていないんですよね。

であれば、子ども特に小学生には最初から持たせないほうが良いというのが私の考えです。
そうすると、シャープペンシルはよくないのかという話につながっていきます。シャーペンは分解できますからね。中学受験ではシャーペンがいいのか、鉛筆がいいのかという論点があります。それぞれにメリットがありますが、個人的には鉛筆のほうがいいと思っています。理由は上記のように分解して遊ぶ子どもがいるというのが1つです。もちろん、この部分については分解して遊ばない子どももたくさんいますから、子どもの筆箱や塾・学校での様子で判断すればいいと思います。

2.多機能ペンは太い

構造上、多機能ペンは普通の単色ペンやシャーペンに比べて少し太くなります。大人なら気にならない太さでも、特に小学生には少し太いことがあります。見ていると、少し字を書きづらそうにしていることがあるんですね。短い時間なら問題ないのですが、受験勉強の場合、長時間字を書くことになります。そうすると、手が疲れやすくなるんです。
ですので、少なくともテストなどで字を書くときは鉛筆もしくは純粋なシャーペンで書くべきです。

3.多色をこまめに使い分ける必要性が薄い

根本的な話になってしまうのですが、塾の授業において多色ペンを使い分ける必要性は乏しいです。授業で説明するときは、色を使って区別することで分かりやすくするために板書をすることはありますが、授業で使う色というと、黒、採点用の赤、最低この2色あれば事足ります。使ってあと1色というところでしょうか。入試では黒一色しか使えませんしね。

多機能ペンのメリットは手元で瞬時に色の切り替えができることです。しかし、授業で使うのは圧倒的に鉛筆・シャーペンの黒一色です。それなら、多機能ペンでなくても、単色のペンを筆箱に用意すればいいです。そもそも、ノートをカラフルに飾る子どもの成績は大抵イマイチです。

結論を言うと、多機能ペンは高校生からでいいということです。


塾講師には声色の使い分けが必要

プリントを配る先生どんな仕事でも状況に応じて話し方を工夫する必要があると思います。塾講師というのは仕事柄、いろいろな声色・喋り方を使い分けることが求められます。ざっと箇条書きにすると

  • 小学生低学年と話すとき
  • 小学生中学年と話すとき
  • 小6受験生と話すとき
  • 中学生と話すとき
  • 生徒に注意をするとき(軽度・中度)
  • 保護者と話すとき

ざっとこれぐらいでしょうか。

小学生の低学年としゃべるときは、話す内容はもちろんですが、とにかくゆっくり丁寧にしゃべります。自分の実際の目線もできるだけ下げて、生徒を上から見下ろしすぎないように注意をします。

中学年になるともう少し砕けた感じになります。ただ、新しく入ってきた生徒がいる場合は、改めてゆっくり説明することもあります。私は中年男性なので、若い先生に比べてどうしても構えられることが多いので、初めての授業の入りは特に気を使います。

小6受験生はそれに比べてはるかに楽です。6年生ともなると一定期間授業をしているので、こちらがどんな感じで授業をしているか分かっているからです。とはいえ、受験生というのは精神が不安定になりがちなので不用意なことをいわないように心がける必要はもちろんありますし、ずっと授業をしているからと言って通じないことだってたくさんありますからね。
季節講習だとありがちな時間割なのですが、小3の授業をした後に小6の授業をするとテンションが全然違うので一瞬調整に戸惑います。

中学生に対しての話し方はそれほど意識しません。ただ、初対面の生徒がいるときは当然ですが丁寧ですね。中学生の場合は学年以上に学力クラスでしゃべる速度が変わります。上位クラスでは、どんどんしゃべって板書できますが、中下位クラスで同じことをすると、生徒がアップアップになります。その差が学力の差に直結しているとも言えますが。

生徒に注意をするときは、特に声色を使い分けます。たとえば、事務所にいるときに校舎全体が騒がしいなと感じたときは高い声(私はもともと声が高いです)で校舎全体に響くイメージで注意しますし、授業中に注意をするときは普段よりも低い声で話します。

保護者の方は当たり前ですが、大人ですから喋り方も変わります。たとえば、挨拶一つとっても生徒にするあいさつと保護者に対するあいさつでは微妙に変えています。生徒に対して、あまりかしこまった挨拶をすると心理的な距離感が広がってしまいますが、保護者にはその距離感が必要です。だから、生徒と保護者が一緒に来た場合、イントネーションの違うあいさつを2回にすることになります。

塾講師にとって、声は武器なのです。


塾講師の力量を公平に測るのは難しい問題

子どもたちがテストの結果で評価されるように、塾の講師も子どもたちのテストの結果に応じた評価をされます。今回は、その評価をするのは割と難しい話です。

まず、担当しているクラスの成績が高い=優れた講師とは限らないからです。もともとの学力が高いクラスであれば、ある程度の偏差値をとれるものです。ですので、単純にクラスごとの偏差値だけで講師の教務評価はできません。

結果として、期間内に担当クラスの成績をどれだけ上昇させたかを評価基準する場合が多いです。これにはこれでネックがあって、もともと学力の高いクラスは成績向上の余地がもはやないことが大半です。つまり、偏差値40のクラスを50にすることと、偏差値60のクラスを70にするのは同じプラス10でも難易度は全く違います。クラス偏差値70は事実上発生しません。ちなみに、猛者ともなると調査機関最初のテストではそれほど点を取らせに行かず、後のテストで点が取れるように指導をする、というかできる講師もいます。

そもそも、クラスごとの平均偏差値の場合、年度の途中で学力的に劣る新入室の生徒が入ってくると、当然クラス偏差値は低下します。逆に、クラスに賢い生徒が入塾した場合それだけでクラス偏差値が上がる場合もあります。これを防ぐために、調査期間の初めから入塾している生徒の成績だけを抽出する場合もありますが、これはこれで入室してすぐ成績アップにつなげた場合、一番評価されるべきにもかかわらず集計されない問題が発生します。

塾で生徒の成績を講師の評価に活用する場合は担当のクラスの成績上昇度と、そもそも生徒が持っている偏差値の2つをもとに評価します。成績上昇度と絶対値の配分というのが難しく、この成績上昇の評価を聞いて「あっ、そうだったんだ」というのが大半です。

ただ、誤解してほしくのはないのが、今まで見てきたデータを改めて振り返ると、高い教務力を持っている講師は、安定してランキング上位にいます。正確な判定は難しいけど、講師の力量を判断する基準とはなっているということです。


西の神戸、東の横浜

2年ほど前ですが、名古屋市が国内主要都市の魅力度を調査した結果名古屋市が最下位だったことを公表し、話題になりました。この調査で比較対象になったのは、名古屋市のほかに札幌市・東京23区・横浜市・京都市・大阪市・神戸市・福岡市と名だたる観光都市ばかりだったので、産業都市である名古屋市は不利な調査でもあったのですが。

この調査に触発されて、三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社が全ての政令指定都市と東京都市部で行ったアンケート調査が面白かったので今回はそれを紹介したいと思います。このアンケート自体は1年前に行われたもので、発表直後に見て以来ずっと紹介したかったんですよ。

アンケート結果の概要にもあるのですが、福岡市在住の人たちの自己肯定感がとにかく高い。政令指定都市+東京都市部で魅力を感じる都市を3つ挙げる質問で、実に94%の人が自分の街、福岡市を挙げています。項目ごとの評価を見ても「住む」「働く」「子育て」「遊ぶ」「学ぶ」「多様性」ありとあらゆる項目で福岡市が上位に来ています。
福岡市が国勢調査で人口100万人を突破したのが、1975年。それ以降も人口は増え続け現在約153万人と、政令指定都市の中ではトップの人口増加率を誇っています。勢いのあるアジアとの玄関口というのも福岡市の強みなんでしょう。
せっかくなので、「現在お住まいの都市を含む21都市の中で最も魅力的に感じる都市を3つ選んでください」という質問の結果を表にしてみました。それぞれの都市の下にある数値が自分の都市を魅力的と入れた人の割合で、矢印の先がそれ以外の都市で割合が最も高かった都市とその数値です。
福岡は先ほど挙げた通りなんですが、横浜市と神戸市が高い。周囲の都市からの人気が東京や大阪よりも断然上なんですよね。それぞれの都市でどんなイメージがあるかキーワードで回答してもらった質問があるのですが、この2つの都市は違います。たいていの都市では、「便利」「ほどほど(東京都市部の22%の人が自分の街をほどほどと評しているのですが、東京の何がほどほどなのか意味が分からないです)」が上位に来る中、横浜・神戸は「おしゃれ」が上位に来るんですよ。さらにいうと、「ハイセンス」と選んでいる人が神戸で34%、横浜で26%もいる(ちなみにこの質問でハイセンスを選んでいる人が1割を超えているのは、この2都市だけ)。すごいです。なかなか自分の街を「おしゃれ」で「ハイセンス」と言えないです。そして、周りの都市もそれを認めているんですよね。
ちなみに、京都市は「伝統的」で「日本らしく」「落ち着きがある」といういかにも京都らしい結果が出ています。
上の表をつくりながらびっくりしたのが大阪市の不人気。魅力を感じる都市のアンケート結果は上位5位までがそれぞれの都市ごとに掲載されているのですが、堺市の3位に大阪市が入っているだけで他はランク外。近隣の大都市である京都と神戸は互いに認め合っているのに、大阪だけのけものという残酷な結果がでていました。ちなみにそんな大阪は自分の都市を「エネルギッシュ」で「カオス」だと思っています。
なお、この調査のきっかけになった名古屋市は「ほどほどに便利」だが「保守的で地味」という結果でした。
政令指定都市の中で圧倒的に切ないのが北九州市。魅力を感じる都市で自分の都市よりも他の都市を上にあげたのは北九州と相模原だけです(相模原は仕方ない)。北九州のイメージは「ほどほど」で「便利」。ここまでは、他の都市とそれほど変わらないのですが、「レトロ・ノスタルジー」ときて「停滞」「地味」「寂れている」…。福岡市が人口を増加させている裏で、かつては百万都市だった北九州市の現在の人口はじりじり減少し、2015年で96万人。その結果がストレートに出ています。
がんばれ北九州市。

ゴールデンウィークは大掃除

プリントを配る先生以前にも書きましたが、塾講師にとってゴールデンウィークは一年で一番ゆっくりできる休みです。受験も終わり、新年度の集客も終わって一息付けます。

私はこの仕事について以来、ゴールデンウィークに毎年自宅の大掃除をします。普通、大掃除は年末にやるものですが、塾講師にとって年末は天王山。そんな暇はありません。どうしても片づけはこの時期になります。
でも、この時期に大掃除するのはお勧めです。暖かいので、年末よりしんどくないからです。それに、ゴールデンウィークはどこに出かけても人は多いし、いつもよりお金はかかるし。帰省とかがなければ、この時期はあんまり遠出をしないに限ります。

それにしても、最近の気候はおかしい。つい、1か月前までは暖房を使うかどうか迷っていたのが、いきなり冷房を使うか迷うような気候になるとは。黒板を使っているので、チョークの粉を吸ってフィルタはかなり汚れます。エアコンのフィルタを掃除しないで、暖房から冷房に切り替えると変なにおいがするんですよ。でも、1か月じゃなかなか掃除するタイミングがないです。

個人的にはかなり校舎の美観維持にはこだわっているつもりです。この仕事をしていると、そこの部分がいい加減な人が多いんですが、校舎が汚れていると来客時の印象が悪くなりますし、答案紛失など重大事故のもとになります。営業活動をあれこれ考える前に、事務室・教室をきれいにしろといつも思うのです。


小4で漢字を都道府県を書く

47都道府県の名称と位置を理解することとは、我が国が47都道府県で構成されていることや、各都道府県の名称や日本の地図上の位置などを基に、47都道府県の名称と位置について理解することである。その際、都道府県の名称に用いる漢字については、国語科において、第4学年までに指導することとなっている。このため、指導する時期について国語科との連携を図るとともに、漢字の表記に慣れるように配慮する。(小学校学習指導要領解説社会編 平成29年6月文部科学省)

小学4年生の息子の学級懇親会から戻ってきた妻が「今年から都道府県を漢字で覚えるようにするらしい」と言っていました。上にある次期学習指導要領の実施は2020年からですが、学習指導要領には移行措置というものがあります。移行措置とは新しい要領に移るときにスムーズに移行ができるように指導内容に特例を設けたり、特に教科書の対応が必要としないすぐできることを早いうちから行っていくことを指します。

今回の改定では、都道府県に使われている漢字が全て小学4年生までに学習するようになりました。小4社会のメインである都道府県の学習で習っていない漢字がたくさん出ていた現状を改善するためです。

学習指導要領の文面を見る限り、小4段階では「漢字の表記に慣れる」=「漢字で読めるようにする」ということだと思います。実施段階では小4で漢字で習うのだから、漢字で書けるようにするというのは当然だと思います。ですが、これはなかなか大変です。中学受験クラスを指導している私でも塾で小4段階では漢字指定にこだわっていません。それぐらい都道府県を全部漢字で書くのは難しいです。もともと、地名というのは特殊な字や特殊な読みが多いですからね。

ちょっと、都道府県名で漢字で書くのが難しい字をまとめてみます。

宮城・茨城・栃木→城はもともと6年生で学習する漢字です。また茨・栃はこれまでは小学生の範囲外でした。「茨木」と間違える生徒も多いです。
埼玉→埼が小学生の範囲外でした。崎玉とよく書き間違えます。
新潟→潟がとにかく書けないです。そもそも大人でも普通に間違えます。
山梨・岐阜→梨はこれまで小学生の範囲外でした。普段見かける漢字ではない分書くのに苦労します。
滋賀→これも、両方小学生の範囲外でした。
鳥取→別に難しい字ではないですが、なぜか「取鳥」と書く生徒がいます。
愛媛→媛が小学生の範囲外でした。普段見かけない字ですね。
熊本→熊が小学生の範囲外でした。「態本」や「能本」とよく書きます。
沖縄→実は沖も縄も小学生の範囲外の漢字でした。
鹿児島→鹿が小学生の範囲外でした。

とこれだけあります。特に、新潟・愛媛は厄介です。正直なところ、塾でやっていたことを学校でやってくれるのは助かるといえば助かるのですが、学校は大変だと思います。

今回お伝えしたいのは、「都道府県名とその場所を覚える」作業と「都道府県名を漢字で覚える」作業を切り離すべきということです。つまり、まず地図を見て口頭でいいので都道府県を言えるようにしたうえで、別に純粋な漢字テストとして都道府県を漢字で書けるようにするべきです。この2つを一緒に最初からやろうとするとパンクする子どもたちが続出します。まず、場所と名前を一致することに専念しましょう。


四谷大塚全国統一小学生テストの話

プリントを配る先生毎年6月の第1日曜日と11月3日に行われる四谷大塚の「全国統一小学生テスト」の申し込みが4月27日に始まります。ご承知の通り、私は四谷大塚の「予習シリーズ」を使って指導をしています。当然ながら、毎回このテストも開催しているわけですが、今回は全国統一小学生テストの印象・活用法の話を保護者視点で話をしたいと思います。

1.早めに申し込みをしないと満席がある
全国統一小学生テストも開催されるようになって10年になりました。無料で学力診断ができるテストとして定着したこともあり、かなりの数の申し込みがあります。それに対して、理由は後述しますが、中学受験をしていない塾にとっては開催するメリットが薄いためテストを開催する塾がそれほど増えているわけではありません。即日満席になるようなことはありませんが、いつでも大丈夫だろうと思っていると、満席で受験できない可能性がありますのでご注意ください。

2.早い段階で模試の雰囲気を体験できる
参加者が多いということは、それだけ緊張感のある雰囲気でテストを受けることができます。低中学年では貴重な機会と言えるでしょう。また、将来通塾しようと思っている塾でテストを受ける場合、その塾の雰囲気や対応力を確認することができます。

3.学校の勉強ができているかを確認するテストではない
毎年、全国統一小学生テストの問題を見ていますが年々難しくなっています。これは、中学受験の最難関校の問題が年々難しくなっていることが関係していると思われます。塾生以外の生徒が受けるようなテストですと通常、始めの方の問題で誰でも解けるような問題をいれて、ある程度の点数を確保できるようにテストを作ることが多いです。
ですが、四谷大塚の全国統一小学生テストはそうではありません。いきなり難しい問題がでてきます。深い知識が問われるわけではありませんが、高度な思考力を求められるテストが作られています。将来的に最難関校に合格できる生徒を早く見つけたい意図を感じます。
もちろん、無料なので「なんとなくテストを受けてみようかな」という気持ちで受けていいテストですが、150点満点で2,30点はざらにあるテストということは、知っておかなくてはいけません。そういった点数を取っても学校の内容が理解できていないわけではないので安心してください。逆に、「この点数では学校の勉強も怪しいですよ」と通塾をあおる四谷大塚と提携してテストを開催している塾は営業熱心すぎると言えます。

4.中学年の受験者数が多い
全国小学生統一テストの特徴として3,4年生の受験者数が多いということがあげられます。模試というものは通常、受験学年に近づくほど受験者数が増えます。テストを開催している塾に通っている生徒が増えるためです。一応、受験者数が一番多いのは6年生のはずですが、6年生の人数に匹敵するほど、3,4年生が受験するテストです。
5,6年生になると四谷系の塾に通っている時点で毎週テストがあるんですよね。すでに通塾している生徒にとっては今更、全国小学生統一テストを受験する必要性が薄いんです。
ですから、5,6年生の受験生は意外と中学受験をしない人が多いです。6年生の受験生は志望校の判定ができるようになっていますが、あまり参考にはならないのでいい結果が出て「今から受験勉強しても間に合う?」と甘く考えると痛い目にあいます。

5.開催者の狙いはデータ収集
そもそも、受験生数が公称15万人とされる大掛かりな無料のテストを開催する狙いは何でしょうか。
それは、データ収集です。テストを受験するにあたって当然名前や住所などを登録するので塾にとってのテスト受験者は将来の顧客リストとなります(なお、最初の段階でそういった営業活動を断ることもできます)。四谷大塚の母体は東進衛星予備校を運営する㈱ナガセです。中学校、高校に入ってからも重要な顧客となりうる存在を早くから知りえるのは大きいです。
それだけではなく、小学生の時にテストを受けた生徒の成績と、その生徒のその後の成績の推移をデータ分析することも可能です。例えば、最難関大学に合格する生徒が小3段階で算数の難問をどれくらい解けていたかを分析することで指導や教材作成に役立たせることができます。ある意味でお金を書けても欲しい宝の山と言えるでしょう。

総じて、四谷大塚全国統一小学生テストは中学受験の勉強をしている生徒がどれくらいの問題を解いているかを知るいい機会と言えるでしょう。


エンゲル係数

国会でエンゲル係数の話題が出てきました。

エンゲル係数29年ぶり高水準 共働き増・値上げ…(日本経済新聞)
総務省が17日発表した2016年の家計調査速報によると、家計の支出に占める食費の割合である「エンゲル係数」は2人以上の世帯で前年より0.8ポイント上昇して25.8%となった。

食事エンゲル係数というのは消費支出に占める食費の割合を表したデータです。一般的に、生活が苦しくても食費を削るのが難しいため、エンゲル係数の高低は生活のレベルを表すとされます。高いと貧しく、低いと豊かということですね。

昔の中学生の公民の教科書ではエンゲル係数は重要語句として学習していました。しかし、現在の教科書では掲載されていません。背景としては、1990年代後半からリンク先のグラフにあるように、エンゲル係数に大きな変化がなくなり、指標としての重要度が下がったことが挙げられます。
教科書に掲載できる量は一定のため、時代の変化とともに新しい内容を追加すると削らなくてはならない部分が出てきます。エンゲル係数はその削られた部分ということです(資料集なら掲載されているのですが)。
ところが、ベテランの先生によっては「昔習っていたから」ということでエンゲル係数について授業で触れる場合があります。触れるだけならいいのですが、定期テストで平気で出題してくるから、やっかいです。多くの識者が関わってつくられた教科書の判断を一教師が覆すなよと思っています。

一つの指標で世の中の動きのすべてを説明することは不可能です。ですので、エンゲル係数の変化の詳細を議論するつもりはありません。ただ、数値が動かなくなったため、出題されなくなったことが数値が動いたら、また出題されるかもしれないなと思った次第です。