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市町村別農業産出額が多い市町村ベスト20

今回は、これまで別々に紹介してきた野菜の産出額が多い市町村ベストの総集編的な存在になりますね。野菜総計で多い市町村を紹介します。数値の隣にある作物は作付け面積が全国トップ3の作物を載せました。ただし、年度が2015年のデータなのと、あくまで面積なので参考程度に見てください。

市町村別野菜産出額が多い市町村(2016年 単位は千万)

順位 都道府県 市町村 データ
1 茨城県 鉾田市 4,525 ほうれんそう・トマト・いちご・メロン
2 愛知県 田原市 2,999 キャベツ・ブロッコリー
3 熊本県 八代市 2,831 トマト
4 熊本県 熊本市 2,623 すいか・なす
5 愛知県 豊橋市 2,362 キャベツ
6 埼玉県 深谷市 2,243 ねぎ・ブロッコリー
7 千葉県 銚子市 2,178 だいこん
8 千葉県 旭市 2,061 きゅうり
9 宮崎県 宮崎市 2,052 ピーマン・きゅうり
10 茨城県 八千代町 2,050 はくさい
11 新潟県 新潟市 1,827
12 兵庫県 南あわじ市 1,821 たまねぎ
13 北海道 北見市 1,795 たまねぎ
14 群馬県 嬬恋村 1,696 キャベツ
15 長野県 川上村 1,656 レタス・はくさい
16 千葉県 八街市 1,608 さといも
17 茨城県 坂東市 1,556 はくさい
18 福岡県 久留米市 1,518
19 茨城県 結城市 1,470
20 静岡県 浜松市 1,467

いも類について千葉県鉾田市が二冠に輝きました。数値を見てわかるように思いのほか大差をつけての1位です。

この中で異彩を放つのは、10位の茨城県八千代町です。他の市町村はいくつかの作物の総計でランクインしているのですが、八千代町はくさいのみでこの順位につけています。
また、新潟市は経営母体数(農家の数)では、はくさい・ねぎ・きゅうり・なす・トマトが1位ですが、どれも作付面積ではトップ3に入っていないため、空欄になっています。幅広く多くの作物を、それぞれの農家で手がけていることが読み取れます。


いも類の産出額が多い市町村ベスト20

社会科でいもといえば、鹿児島県のさつまいもと北海道のじゃがいもです。と思って統計データを見ると意外ない結果が…。

市町村別農業産出額・いも類
2016年 単位は千万円
順位 都道府県 市町村 データ
1 茨城県 鉾田市 1,249
2 千葉県 成田市 897
3 千葉県 香取市 801
4 茨城県 行方市 711
5 長崎県 雲仙市 543
6 北海道 帯広市 507
7 徳島県 鳴門市 502
8 北海道 網走市 484
9 北海道 芽室町 435
10 北海道 斜里町 424
11 北海道 小清水町 402
12 鹿児島県 南九州市 395
13 北海道 清里町 392
14 茨城県 ひたちなか市 386
15 北海道 大空町 384
16 長崎県 南島原市 381
17 北海道 幕別町 352
18 北海道 士幌町 333
19 北海道 更別村 314
20 北海道 北見市 310

鹿児島でもなく北海道でもなく千葉県でした。鉾田(ほこた)市はさつまいもだけではなくメロンの生産が日本一の近郊農業の拠点です。さつまいも(統計上はかんしょ)の作付け面積では鹿児島県の南九州市が1位ですが、産出額になると千葉県の自治体が上位に来ます。鹿児島県のさつまいもは作付面積、収穫量に比べると産出額が少ないことになります。

じゃがいもは北海道一本かぶりです。都道府県単位では北海道が一番多いはずなのに自治体が多いので分散して結果、市町村別では上位に来ないのは、このシリーズではよくありますね。


雑穀産出額の多い市町村ベスト10

雑穀とは、米や麦などの主要な穀物を除く農作物の総称です。広い意味では大麦や大豆も入るようですが、ここでの雑穀には含まれません。主にはそば粉の原料になるソバがあてはまります。こんかいは金額が少ないのでトップ10のみです。

市町村別農業産出額・雑穀
2016年 単位は千万円
順位 都道府県 市町村 データ
1 北海道 幌加内町 61
2 北海道 深川市 33
3 茨城県 筑西市 19
4 北海道 音威子府村 18
5 北海道 旭川市 14
6 茨城県 桜川市 11
7 栃木県 日光市 11
8 北海道 沼田町 10
8 岩手県 花巻市 10
8 福島県 喜多方市 10
8 福井県 坂井市 10

北海道の上川盆地がある幌加内(ほろかない)町が1位でした。公式サイトを見ると、そば生産1位をめちゃめちゃプッシュしています。また、気象庁の公式記録ではないものの-41.2℃という最低気温の記録を持っている自治体でもあります。盆地は寒暖差が激しいというセオリー通りです。
4位の音威子府村は「おといねっぷむら」と読みます。人口は1,000人を割り込み、北海道の中で最も人口の少ない自治体の一つです。村内にある美術系の高校で寮生活をする生徒が多くおり、その影響で自治体内の人口ピラミッドのピークが15~18歳にくる珍しい自治体でもあります。

なお、ソバの自給率は3割程度で、大半を中国からの輸入に頼っています。和食に欠かせない食材を輸入に頼っている例としてよく出てきますね。


豆類の市町村別農業産出額ベスト20

今回は豆類の市町村別ランキングです。豆類は、大豆・小豆・らっかせいなどが含まれます。さやいんげんなどは統計の分類では、野菜に含まれるためこのデータには入っていません。

市町村別農業産出額・豆類
(2016年 単位:千万円)
順位 都道府県 市町村 データ
1 千葉県 八街市 252
2 北海道 音更町 153
3 北海道 帯広市 110
4 千葉県 千葉市 106
5 北海道 芽室町 101
6 佐賀県 佐賀市 72
7 北海道 更別村 70
8 兵庫県 篠山市 64
9 北海道 士幌町 63
10 北海道 幕別町 63
11 北海道 士別市 61
12 北海道 本別町 61
13 千葉県 佐倉市 61
14 千葉県 富里市 60
15 千葉県 山武市 57
16 北海道 岩見沢市 56
17 北海道 長沼町 56
18 千葉県 香取市 54
19 北海道 清水町 51
20 北海道 豊頃町 49

千葉県八街(やちまた)市は、らっかせいの生産地です。出題頻度は少し落ちているものの、千葉県がらっかせいの生産1位は覚えておくべき知識です。データを見て、思いのほか千葉県が多いことに驚きました。ちなみに、作付面積は北海道より千葉県のほうが明らかに狭いため、らっかせいは効率よく売り上げをあげていることがわかります。

北海道は大豆はもちろん、小豆の生産も盛んなため上位に多くの市町村がランクインしています。佐賀市は大豆の生産がさかんです。

異彩を放つのは6位兵庫県篠山市です。篠山市は「丹波黒豆」とよばれる黒豆(大豆の一種)の生産で有名です。作付面積や収穫量では全く名前が出てこず、産出額で突然上位に顔を出すということは、「丹波黒豆」が収穫量は少ないが価格の高い高級品であるということです。


麦類の産出額が多い市町村ベスト20

麦類とは、小麦の他にビールに使われる二条大麦、麦米・麦茶に使われる六条大麦、麦みそに使われるはだか麦があります。

市町村別農業産出額・麦類
2016年 単位は千万円
順位 都道府県 市町村 データ
1 北海道 網走市 123
2 栃木県 栃木市 98
3 佐賀県 佐賀市 95
4 北海道 北見市 91
5 北海道 帯広市 77
6 北海道 岩見沢市 71
7 北海道 音更町 67
8 栃木県 小山市 67
9 北海道 大空町 65
10 北海道 小清水町 59
11 北海道 芽室町 57
12 北海道 美瑛町 53
13 北海道 斜里町 50
14 北海道 当別町 47
15 北海道 清里町 47
16 北海道 富良野市 42
17 栃木県 大田原市 42
18 北海道 幕別町 39
19 岡山県 岡山市 39
20 栃木県 佐野市 38

小麦のデータのときは北海道一色でしたが、麦全体でくくると少し他の地域も出てきます。2位栃木市、3位佐賀市など、北海道以外で登場している地域は全て二条大麦の産地です。
なお、データでは登場していませんが、六条大麦は福井県、はだか麦は愛媛県の生産が多いです。

小麦にしろ大麦にしろ消費の大半をアメリカやオーストラリアからの輸入に頼っているため地域ごとの生産地は入試にはそれほど出題されません。


米の産出額が多い市町村ベスト20

今回から紹介するデータは「市町村別農業産出額」です。これまでは「収穫量」つまり量でしたが、これからは「産出額」つまり、金額がベースになります。最初は米からです。

市町村別農業産出額・米
(2016年 単位は千万円)
順位 都道府県 市町村 データ 地域
1 新潟県 新潟市 3,304 越後平野
2 新潟県 長岡市 1,602 越後平野
3 秋田県 大仙市 1,419 横手盆地
4 山形県 鶴岡市 1,325 庄内平野
5 新潟県 上越市 1,319 高田平野
6 秋田県 横手市 1,170 横手盆地
7 宮城県 登米市 1,157 仙台平野
8 宮城県 大崎市 1,117 仙台平野
9 秋田県 大潟村 1,112 八郎潟干拓地
10 岩手県 奥州市 1,060 北上盆地
11 宮城県 栗原市 1,030 仙台平野
12 新潟県 新発田市 1,016 越後平野
13 富山県 富山市 946 富山平野
14 山形県 酒田市 943 庄内平野
15 岡山県 岡山市 932 岡山平野
16 青森県 つがる市 857 津軽平野
17 福島県 郡山市 855 郡山盆地
18 岩手県 花巻市 778 北上盆地
19 千葉県 香取市 764 関東平野
20 北海道 岩見沢市 742 石狩平野

といっても、米は他の作物に比べると量と金額が比例する作物です。多少の前後はありますが、収穫量と同じ市町村がランクインしています。

今回は5位上越市に注目します。新潟県といえば越後平野というのが社会科的知識です。上越市のある高田平野は越後平野に隣接しています。歴史でいうと、上越市は上杉謙信の居城として有名な春日山城など越後の政治・経済の中心地でした。
ちなみに、上越市は上越新幹線は通っていません。上越市の「上」は越後内を上・中・下の3地域に分けたうちの一つで、上越新幹線は「上州(群馬)と越後(新潟)」に由来するからです。北陸新幹線は上越妙高駅が通っています。


ピーマンの収穫量が多い市町村ベスト20

このシリーズを連載していて「野菜の旬とはいったい?」という気持ちが強くわいています。本来、ピーマンは夏野菜に分類されるのですが、今や冬から春のほうが収穫量が多くなっています。かつては、ピーマンの栽培といえば宮崎県でした。現在の都道府県別1位は茨城県で、宮崎県は2位になっています。

ピーマンの収穫量が多い市町村(2017年)

順位 都道府県 市町村 季節 収穫量(t)
1 茨城県 神栖市 年中 29,300
2 宮崎県 西都市 冬春 10,300
3 宮崎県 宮崎市 冬春 4,640
4 高知県 土佐市 冬春 4,240
5 鹿児島県  東串良町 冬春 4,060
6 鹿児島県  志布志市 冬春 3,970
7 宮崎県 新富町 冬春 3,150
8 高知県 芸西村 冬春 2,420
9 岩手県 奥州市 夏秋 2,040
10 大分県 豊後大野市 夏秋 1,980
11 鹿児島県  鹿屋市 冬春 1,860
12 大分県 臼杵市 夏秋 1,820
13 高知県 南国市 冬春 1,740
14 宮崎県 国富町 冬春 1,630
15 沖縄県 八重瀬町 冬春 1,500
16 宮崎県 日南市 冬春 1,360
17 熊本県 山都町 夏秋 1,270
18 岩手県 一関市 夏秋 1,140
19 宮崎県 小林市 年中 1,100
20 福島県 田村市 夏秋 1,050

ランキングを見てびっくり。茨城県が1位というより、神栖市が1位なんですね。ランキングを探しても茨城県の他の街はでてきません。まさに、神栖市の独壇場です。神栖市といえば鹿島臨海工業地域の工業都市として石油化学工業がさかんというのが、まず出てきますが、ピーマンも(個人的には)忘れないようにしたいです。2~8位にはいかにも促成栽培といった風情の宮崎・高知・鹿児島の市町村が並んでいます。

ちょっと、意表を突くのが9位奥州市。水田からの転作地としてピーマンの栽培が盛んになったそうです。


トマトの収穫量が多い市町村ベスト20

夏野菜にカテゴライズされることがおおいトマトですが、都道府県別の生産順位でいうと1位熊本県の次に冷涼な北海道が2位となかなか興味深い順位構成になっています。どうも、日本の夏は本来トマトの栽培には暑すぎるようです。

トマトの収穫量が多い市町村(2017年)

順位 都道府県 市町村 季節 収穫量(t)
1 熊本県  八代市 冬春 54,100
2 熊本県  玉名市 冬春 30,300
3 愛知県  田原市 夏秋 15,700
4 愛知県  豊橋市 冬春 13,600
5 宮崎県  宮崎市 冬春 12,700
6 愛知県  豊川市 夏秋 10,000
7 長崎県  南島原市 夏秋 7,510
8 熊本県  宇城市 冬春 7,080
9 栃木県  栃木市 夏秋 5,370
10 北海道  平取町 冬春 5,280
11 宮崎県  都農町 冬春 5,260
12 岐阜県  海津市 冬春 5,050
13 栃木県  足利市 夏秋 5,030
14 群馬県  伊勢崎市 夏秋 4,790
15 千葉県  旭市 夏秋 4,770
16 福岡県  うきは市 冬春 4,720
17 栃木県  宇都宮市 夏秋 4,650
18 三重県  木曽岬町 冬春 4,590
19 栃木県  小山市 冬春 4,560
20 千葉県  一宮町 冬春 4,410

八代市というと、たたみ表の原料であるい草の生産地として有名です。干拓地が広がる八代市は土地の塩分が強く、その土壌を生かした塩トマトに代表されるフルーツトマトの産地として知られます。塩害に強いということで東日本大震災後に宮城県などで栽培がおこなわれたことが話題になりました。

3位田原市は、このシリーズでは何度か登場している渥美半島にある市で、市町村別農産出荷額1位です。
都道府県別の生産額で2位の北海道は、市町村別では平取(びらとり)町が10位に入っているだけです。自治体数が多い北海道ならではの現象です。


きゅうりの収穫量の多い市町村ベスト20

久しぶりに野菜の市町村別ランキングを紹介します。なお、今回からデータが2017年の収穫量になっていますが、社会科としては1年単位の誤差はそれほど重要視しないので、昨年分のデータを改定する予定はありませんので、ご了承下さい。

きゅうりの収穫量の多い市町村(2017)

1 宮崎県 宮崎市 冬春 31,800
2 千葉県 旭市 冬春 13,700
3 高知県 高知市 冬春 11,400
4 埼玉県 深谷市 冬春 10,500
5 群馬県 板倉町 冬春 9,800
6 群馬県 館林市 冬春 7,190
7 群馬県 前橋市 冬春 6,550
8 宮崎県 国富町 夏秋 5,970
9 鹿児島県  東串良町 冬春 5,660
10 埼玉県 本庄市 冬春 5,520
11 高知県 須崎市 夏秋 5,370
12 茨城県 筑西市 夏秋 5,140
13 宮崎県 西都市 冬春 5,030
14 宮崎県 綾町 冬春 4,970
15 宮崎県 都城市 冬春 4,690
16 愛知県 安城市 冬春 4,660
17 埼玉県 加須市 冬春 4,330
18 愛知県 西尾市 夏秋 4,220
19 群馬県 伊勢崎市 冬春 3,820
20 熊本県 熊本市 冬春 3,770

一年中食べられる野菜であるきゅうりの本来の旬は夏。なのですが、ランキング上位は冬春の生産上位の地域が並んでいます。1位宮崎市、3位高知市は冬でも暖かい気候を生かして野菜の早づくりをする促成栽培の代表格ですね。

2位旭市は農業生産の多い千葉県の中で最も農畜産生産額が多い市町村です。銚子市の隣にあります。5位の板倉町は鶴の形をしたと評される群馬県のくちばしの先にある町です。

ちなみに、きゅうりの生産は宮崎県・群馬県・埼玉県・福島県が僅差で上位争いをしているので入試でほぼ出題されないデータです。


ねぎの収穫量が多い市町村ベスト20

今回はねぎの出荷額が多い市町村ベスト20です。ねぎは連作障害がでにくく、種まきができる期間が長いため年中食べることができる作物です。ちなみに、葉鞘(ねぎの白い部分)を食べる根深ねぎと、緑色の葉の部分まで食べる葉ねぎ(万能ねぎ)にわけることができます。

寒さに強い作物ではあるものの典型的な近郊農業の作物で千葉・埼玉・茨城が生産上位の作物です。

ねぎの出荷額が多い市町村ベスト20(2016年)

順位 都道府県 市町村 季節 出荷量(t)
1 茨城県 坂東市 春夏秋冬 16,210
2 千葉県 山武市 春夏秋冬 7,070
3 埼玉県 熊谷市 秋冬 6,790
4 新潟県 新潟市 夏秋冬 4,489
5 群馬県 太田市 4,343
6 北海道 七飯町 夏秋冬 4,300
7 鳥取県 米子市 春夏秋冬 4,293
8 千葉県 横芝光町 秋冬春 4,070
9 青森県 十和田市 夏秋冬 3,160
10 福岡県 朝倉市 春夏秋冬 3,109
11 北海道 北斗市 夏秋冬 3,000
12 秋田県 能代市 秋冬 2,830
13 長野県 松本市 夏秋冬 2,730
14 広島県 安芸高田市 春夏秋冬 2,699
15 千葉県 茂原市 秋冬 2,090
16 栃木県 大田原市 秋冬 1,730
17 青森県 つがる市 夏秋冬 1,685
18 鳥取県 境港市 春夏秋冬 1,656
19 高知県 香美市 秋冬春 1,652
20 静岡県 磐田市 秋冬 1,620

1位はの坂東市に限らずですが、一年中栽培されている地域が多いのがねぎの特徴です。新潟市・太田市あたりは何のランキングにも登場してきますね。


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