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大豆の収穫量の多い市町村ベスト20

今回は大豆の収穫量の多い市町村の紹介です(2017年)

順位 自治体名 生産量(t) 地形名
1 北海道 音更町 6,560 十勝平野
2 北海道 長沼町 6,540 石狩平野
3 北海道 岩見沢市 5,910 石狩平野
4 北海道 士別市 5,540 上川盆地
5 佐賀県 佐賀市 4,740 筑紫平野
6 北海道 帯広市 4,400 十勝平野
7 北海道 美唄市 4,180 十勝平野
8 北海道 芽室町 3,900 十勝平野
9 北海道 剣淵町 3,280 上川盆地
10 宮城県 大崎市 2,850 仙台平野
11 宮城県 石巻市 2,790 仙台平野
12 福岡県 柳川市 2,760 筑紫平野
13 佐賀県 白石町 2,410 筑紫平野
14 宮城県 登米市 2,190 仙台平野
15 新潟県 新潟市 2,180 越後平野
16 北海道 士幌町 2,110 十勝平野
17 新潟県 長岡市 2,100 越後平野
18 岩手県 奥州市 2,080 北上盆地
19 滋賀県 東近江市 1,970 近江盆地
20 北海道 上富良野町 1,960 上川盆地

結果としては、北海道音更町が小麦に続いて1位になりました。
同じ畑作の小麦と比べると、石狩平野・上川盆地・筑紫平野・仙台平野・英語平野といった稲作地帯がランクインしているのが特徴です。これは、稲作だった土地を転作して大豆を生産するようになったところが多いためです。
数値を見ると分かるように自治体ごとの数値差は小さく毎年順位は変動します。そういう意味では入試に出しにくい作物といえるでしょう。


小麦の収穫量の多い市町村ベスト20

パンなどの原料となる小麦の食料自給率は15%程度と低いですが、北海道を中心に生産が行われています。今回は小麦生産の市町村ランキングです。

小麦の収穫量の多い市町村(2017年)

順位 都道府県名 市町村名 収穫量(t) 地形名
1 北海道 音更町 45,700 十勝平野
2 北海道 帯広市 41,600 十勝平野
3 北海道 芽室町 40,400 十勝平野
4 北海道 幕別町 26,400 十勝平野
5 北海道 岩見沢市 24,100 石狩平野
6 北海道 北見市 23,100 北見盆地
7 北海道 大空町 20,000
8 北海道 網走市 18,900
9 北海道 小清水町 17,600
10 北海道 清水町 16,400 十勝平野
11 北海道 士幌町 15,200 十勝平野
12 北海道 清里町 14,900
13 北海道 当別町 14,800 石狩平野
14 北海道 美瑛町 14,600 北見盆地
15 北海道 長沼町 14,100 石狩平野
16 北海道 池田町 13,100 十勝平野
17 北海道 本別町 12,900 十勝平野
18 北海道 斜里町 12,100
19 北海道 更別村 11,900 十勝平野
20 福岡県 柳川市 10,800 筑紫平野

いくらなんでも北海道過ぎる。1~19位まで北海道が独占する結果になりました。
ただ、少し調べていて面白いこともありました。北海道の畑作といえば十勝平野というのは定番で、実際に十勝平野の自治体が上位に来ています。ただ、稲作のイメージが強い石狩平野や網走などオホーツク海沿岸の地域でも生産がさかんなことがわかります。ちなみに、手元の地図帳では網走地域の沿岸部にこれといった地域名がついておらず、空欄になっています。

本州で唯一ランクインしている福岡県柳川市はどちらかというと、有明海沿岸にある海苔の街の印象が強いですね。小麦の生産地をグラフで識別する問題では北海道が大半で福岡・佐賀のあるのが小麦という知識があるのでその通りではあります。


水稲収穫量の多い市町村ベスト20

いつも工業のデータばかり紹介していたので、しばらく農業のデータを紹介したいと思います。まずは、日本人の主食である米からです。実際の入試では市町村名は出題されないので、どの平野・盆地に位置しているかを書いておきました。

水稲収穫量の多い市町村(2017年)

順位 都道府県 市町村 収穫量(t) 平野・盆地名
1 新潟県 新潟市 133,700 越後平野
2 秋田県 大仙市 73,700 横手盆地
3 山形県 鶴岡市 64,300 庄内平野
4 新潟県 長岡市 62,400 越後平野
5 秋田県 横手市 61,900 横手盆地
6 秋田県 大潟村 60,900 八郎潟干拓地
7 宮城県 登米市 58,800 仙台平野
8 新潟県 上越市 57,500 高田平野
9 岩手県 奥州市 55,000 北上盆地
10 宮城県 大崎市 54,900 仙台平野
11 宮城県 栗原市 52,400 仙台平野
12 青森県 つがる市 48,500 津軽平野
13 山形県 酒田市 44,800 庄内平野
14 富山県 富山市 44,000 富山平野
15 岡山県 岡山市 43,900 岡山平野
16 福島県 郡山市 43,800 郡山盆地
17 新潟県 新発田市 43,500 越後平野
18 岩手県 花巻市 40,600 北上盆地
19 北海道 旭川市 37,500 上川盆地
20 北海道 岩見沢市 37,000 石狩平野

見ての通り、名だたる米どころが並んでいます。トップの新潟市は政令指定都市でありながら、圧倒的な1位です。越後平野といえば、かつては湿田だった土地を暗きょ排水により乾田に改良し、農業機械(コンバインなど)が導入しやすくなったこと、冬は雪が降るので農業ができない水田単作地帯というあたりが入試でもおなじみです。

仙台平野・庄内平野といった入試でも頻出の地形名が並んでいますが、市町村名に聞き覚えのない都市がいくつかあります。奥州市や大仙市など平成の大合併で市町村名が変わった都市が多いためです。

ちょっと意外なのが、岡山市です。瀬戸内はもともと雨が降らないので稲作のイメージがあまりないんですよね(実際岡山県は18位)。ただ、県南部にある岡山市は、北部にある山地でそこから高梁川などの河川により水が供給され、日照時間も長いので米作りがしやすい環境です。
あと、言われてみれば岡山で農業といえば三大干拓地の1つである児島湾があるんですね。児島湾の地域は、岡山市に含まれる部分も多いため岡山市が上位に入ってくるのも納得です。


工業が盛んな市町村トップ100(2018年度版)

今回は経済産業省が発表している工業統計表をもとに日本の市町村別製造品出荷額のトップ100を紹介します。それぞれの都市の得意な産業を日本標準産業分類であらわしました。※印がついているのは、町村でランキング入りしている自治体です。町村はデータが総額しか掲載されていないためです。予めご了承ください。

順位自治体名都道府県出荷額(百万円)主要な産業
1豊田市愛知県1,424,627,242輸送用機械器具1位、プラスチック製品3位
2横浜市神奈川県371,427,040食料品2位、石油・石炭製品4位
3川崎市神奈川県359,378,763化学2位、石油・石炭製品3位
4市原市千葉県359,300,986化学1位、石油・石炭製品1位
5大阪市大阪府355,779,788金属製品1位、印刷・同関連2位
6倉敷市岡山県338,543,569繊維1位、石油・石炭製品2位
7名古屋市愛知県336,355,442業務用機械器具1位、窯業・土石製品1位
8堺市大阪府324,707,007石油・石炭製品5位、非鉄金属4位
9神戸市兵庫県321,348,534はん用機械器具1位、食料品1位
10広島市広島県301,801,648輸送用機械器具3位、生産用機械器具4位
11東京特別区東京都285,357,756印刷・同関連1位、なめし革製品・毛皮1位
12太田市群馬県284,215,022輸送用機械器具2位
13京都市京都府262,951,574飲料・たばこ・飼料1位、電子部品・デバイス・回路5位
14四日市市三重県257,351,763電子部品・デバイス・回路1位、化学5位
15大分市大分県224,331,308非鉄金属1位
16姫路市兵庫県223,319,948電気機械器具2位
17宇都宮市栃木県212,220,927飲料・たばこ・飼料2位
18安城市愛知県210,988,867輸送用機械器具5位
19岡崎市愛知県207,563,671生産用機械器具1位
20北九州市福岡県205,831,633鉄鋼2位、金属製品2位
21福山市広島県193,753,966電子部品・デバイス・回路4位、鉄鋼4位
22京都郡苅田町福岡県191,012,790
23静岡市静岡県183,091,472電気機械器具1位
24浜松市静岡県180,360,215輸送用機械器具15位
25田原市愛知県178,497,303輸送用機械器具4位
26刈谷市愛知県160,056,409はん用機械器具6位
27磐田市静岡県156,748,531飲料・たばこ・飼料3位
28湖西市静岡県155,598,014電子機械器具5位
29西尾市愛知県150,883,621輸送用機械器具7位
30藤沢市神奈川県142,761,225輸送用機械器具9位
31和歌山市和歌山県141,677,224はん用機械器具4位
32小牧市愛知県140,293,862ゴム製品2位、業務用機械器具5位
33尼崎市兵庫県136,198,298鉄鋼17位
34鈴鹿市三重県136,058,277輸送用機械器具11位
35富士市静岡県135,711,372パルプ・紙・紙加工品2位
36神栖市茨城県134,885,936化学3位
37いなべ市三重県132,200,684輸送用機械器具8位
38東海市愛知県127,998,908鉄鋼1位
39富山市富山県125,504,444生産用機械器具6位
40豊橋市愛知県124,534,959プラスチック製品5位
41平塚市神奈川県122,937,996輸送用機械器具19位
42相模原市神奈川県120,446,783はん用機械器具8位
43苫小牧市北海道116,044,810パルプ・紙・紙加工品4位
44明石市兵庫県114,968,003生産用機械器具3位
45稲沢市愛知県114,191,854プラスチック製品2位、電子部品・デバイス・回路3位
46伊勢崎市群馬県113,280,427業務用機械器具3位
47額田郡幸田町愛知県112,407,799
48千葉市千葉県110,469,860食料品製造業3位
49周南市山口県110,063,000化学4位
50栃木市栃木県109,223,124電気機械器具4位
51新潟市新潟県106,656,030パルプ・紙・紙加工品3位
52狭山市埼玉県106,357,092輸送用機械器具18位
53大府市愛知県105,330,096輸送用機械器具16位
54東大阪市大阪府104,886,976金属製品7位
55呉市広島県102,282,123鉄鋼15位
56掛川市静岡県102,003,677木材・木製品1位
57日立市茨城県100,743,418非鉄金属3位
58岡山市岡山県100,679,425印刷・同関連4位
59東広島市広島県100,572,268電子部品・デバイス・回路7位
60防府市山口県98,807,240ゴム製品8位
61みよし市愛知県96,885,652輸送用機械器具20位
62亀山市三重県96,130,453電子部品・デバイス・回路2位
63宮若市福岡県95,431,678輸送用機械器具13位
64川越市埼玉県95,430,058業務用機械器具6位
65牧之原市静岡県94,486,005飲料・たばこ・飼料4位
66甲賀市滋賀県93,896,084化学9位
67知多市愛知県92,269,640飲料・たばこ・飼料製造業27位
68いわき市福島県91,438,718情報通信機械器具9位
69八尾市大阪府90,344,642金属製品13位
70小山市栃木県87,588,558はん用機械器具9位
71仙台市宮城県87,505,718石油・石炭製品8位
72ひたちなか市茨城県86,409,266電気機械器具14位
73富士宮市静岡県86,063,587製紙・パルプ・紙加工品10位
74今治市愛媛県85,728,828繊維10位
75さいたま市埼玉県85,547,244食料品製造業16位
91郡山市福島県71,101,044電気機械器具23位
77碧南市愛知県84,296,536はん用機械器具10位
78袖ケ浦市千葉県83,389,975石油・石炭製品8位
79加古川市兵庫県80,086,793鉄鋼10位
80豊川市愛知県80,082,530輸送用機械器具29位
76府中市東京都84,820,382情報通信機械器具2位
82高砂市兵庫県79,600,710はん用機械器具2位
83高石市大阪府79,482,890化学12位
84高崎市群馬県77,109,470食料品製造業12位
85春日井市愛知県74,828,146パルプ・紙・紙加工品5位
86熊谷市埼玉県73,869,067化学13位
87各務原市岐阜県73,133,717輸送用機械器具30位
88津市三重県72,838,235木材・木製品5位
89西条市愛媛県71,973,293非鉄金属2位
90古河市茨城県71,499,673金属製品9位
81日野市東京都80,062,123輸送用機械器具21位
92伊賀市三重県71,066,945その他13位
93邑楽郡大泉町群馬県70,390,612
94新居浜市愛媛県70,241,576非鉄金属7位
95塩尻市長野県70,089,531情報通信機械器具1位
96枚方市大阪府70,016,660生産用機械器具2位
97船橋市千葉県68,286,565飲料・たばこ・飼料6位
98君津市千葉県67,863,431鉄鋼5位
99四国中央市愛媛県66,795,257パルプ・紙・紙加工品1位
100河内郡上三川町栃木県66,773,261

トップ100を都道府県別に集計したものが下の表です。

愛知県 17 東京都 3
静岡県 8 福島県 2
兵庫県 6 山口県 2
大阪府 6 岡山県 2
三重県 6 和歌山県 1
千葉県 5 北海道 1
神奈川県 5 富山県 1
栃木県 4 長野県 1
埼玉県 4 大分県 1
広島県 4 新潟県 1
群馬県 4 滋賀県 1
茨城県 4 京都府 1
愛媛県 4 宮城県 1
福岡県 3 岐阜県 1

地域別にみていきます。地図上の数字は全体の順位を表しています。

北海道は製紙・パルプ業で知られる苫小牧市のみです。
福島県は2つの市がランクインしていますが、タイプは違います。いわき市は太平洋沿岸のいわゆる浜通りの代表都市でもともとは炭田の街として知られていました。郡山市は県中央部の中通りの代表都市で、どちらかというと商業の街です。

群馬県の高崎市は北関東自動車道・関越自動車道と上越新幹線・北陸新幹線と新幹線と高速道路が分岐する北関東の交通の要衝です。隣の栃木県も含めて高速道路・新幹線を通る都市がランクインしています。100位の上三川(かみのかわ)町は日産自動車の栃木工場がある街です。
茨城県は社会科でいうと鹿島臨海工業地域で知られますが、その名前の由来である鹿嶋市はランクインせず、その南にある神栖市が36位に入っています。

埼玉県は上尾・熊谷といった旧宿場町を抑えて、狭山市が県内最上位です。社会科でいうと狭山市といえば狭山丘陵と茶ですが、関東内陸工業地域の特色である工業団地の誘致により工業都市として発展しています。
千葉県は5市がランクインしていますが、全て東京湾沿岸というのが特徴的です。東京都で特別区(東京23区)以外でランクインしている日野市・府中市は旧甲州街道の沿線にある街です。神奈川県は2位川崎市・3位横浜市が光ります。旧東海道にそって工業都市があります。相模原市は神奈川県第3の政令指定都市です。

意外と言っては失礼ですが、中央高地・北陸の中で最上位は富山市です。富山といえば、製薬業が有名です。その技術力が現在も伝わっているということですね。長野県塩尻市は旧中山道の門前町で、長野県の交通の要衝です。東京~名古屋間を走るJR中央本線の分岐にあります。長野県の工業といえば、岡谷・諏訪の精密機械工業ですが、金額でいえば塩尻のほうが上です。

約40年にわたって製造品出荷額1位を続けている愛知県が豊田市をはじめとして、17市町村をランクインさせています。
小牧市は東名高速道路と名神高速道路、中央自動車道の分岐にある愛知県の交通の要衝です。
岐阜県の各務原市はその北に位置しており、かつては零戦開発などで知られた航空の街です。
三重県は近畿地方に含まれますが、工業は中京工業地帯に含まれるため、こちらに掲載しました。忍者で有名な伊賀市が滋賀県甲賀市とともにランクインしているのが面白いです。

静岡県は明確に旧東海道にそって工業都市が並んでいるのが分かります。

近畿地方は見てわかるように大阪湾沿岸に工業都市が連なっています。やや、内陸部にある東大阪市と八尾(やお)市は多くの中小工場があります。知名度では人工衛星の技術にも使われたことが教科書にも掲載されている東大阪市のほうが上ですが、工業出荷額では八尾市が上回っています。
データを見ていて意外と強いのが京都市です。社会科ではどうしても文化・歴史から見た京都が注目されがちですが、全国屈指の工業都市であることが分かります。

中国・四国地方は驚くほど瀬戸内海沿岸に工業都市が集中していることが分かります。最上位は水島コンビナートで知られる倉敷市です。倉敷市はジーパンの街でもあり、繊維業の生産が全国1位です。
データを見ると愛媛県が意外と強いことがわかります。99位四国中央市は、静岡県富士市を抑えてパルプ・紙の生産が1位です(入試的には地名で損をしている気がします)。

以前、北九州市の苦境を紹介しましたが工業都市としての北九州市は健在です。…が、九州最上位は石油化学・鉄鋼ともに盛んな大分市です。22位福岡県苅田町はトヨタ・日産自動車の工場があり、全国の町村の中で1位の工業力を持っていることになります。
商業都市として発展している福岡市がランクインしていないことが意外といえば意外です。

こういうデータを見ると、教科書通りのところもあればそうではないところもあるのが面白いですね。


旅客船輸送人員の多い都道府県、少ない都道府県

社会科において、輸送方法といえば自動車・鉄道・船舶・航空機の4種類です。現在の日本の輸送の中心は、人を乗せて運ぶ「旅客」・ものを載せて運ぶ「貨物」ともに自動車です。旅客輸送では二酸化炭素の排出が少なく時間が正確な鉄道が、貨物では大量輸送ができる船舶輸送も多く行われています。

今回は、旅客輸送の中で最も使われていない、旅客船輸送量のデータを取り上げます。

旅客船輸送人員(2015年)
都道府県 千人 都道府県 千人
1 広島県 13912.3 25 滋賀県 508.8
2 長崎県 8726.1 26 徳島県 474.1
3 鹿児島県 6402.7 27 京都府 405.3
4 沖縄県 5227.7 28 青森県 320.4
5 東京都 4135.5 29 山梨県 265.4
6 福岡県 4107.4 30 富山県 229.4
7 大阪府 3689.4 31 岐阜県 219.3
8 香川県 3233.2 32 宮崎県 202.4
9 神奈川県 3019.5 33 福井県 198.4
10 兵庫県 2930.0 34 栃木県 169.4
11 愛媛県 2810.3 35 高知県 155.4
12 静岡県 1901.8 36 千葉県 151.6
13 北海道 1750.5 37 長野県 142.1
14 愛知県 1518.4 38 山形県 127.2
15 三重県 1517.4 39 石川県 91.3
16 新潟県 1422.9 40 福島県 87.6
17 宮城県 1352.4 41 岩手県 76.6
18 和歌山県 1246.4 42 茨城県 76.0
19 山口県 1153.3 43 鳥取県 75.3
20 岡山県 1034.1 44 群馬県 39.5
21 大分県 956.0 45 秋田県 34.6
22 佐賀県 795.7 46 埼玉県 10.2
23 島根県 637.0 47 奈良県 0.3
24 熊本県 607.6

首位は広島県でした。正直なところ、意外です。2位長崎県は対馬、3位鹿児島県は奄美大島、5位東京都は小笠原諸島といった島々を持っていますし、4位沖縄県はそもそも島で構成された都道府県です。でも、よく考えると奄美大島とかはフェリーじゃなくて航空機で行きますよね。
しかし、広島県というと、社会科的には「瀬戸内しまなみ海道」があって、四国に行くときに自動車での移動が増えているんじゃないのかと思いがちです(実際、瀬戸内しまなみ海道が開通した1998年以降旅客船の利用者が2万人ほど減少しています)。
でも、あらためて地図を見ると分かるのですが、瀬戸内しまなみ海道は広島県の東にあるんですよね。県の中心である広島市は広島県の西側にあり、広島市としまなみ海道のアクセスは便利とはいえません。検索してみると、広島市から対岸の愛媛県の松山市に行くとして、自動車だと3時間弱で8,500円かかり、フェリーだと同じくらいの時間で8,950円と大差ないという検索結果がでてきました。
全体的にみると、海に面しているかどうかよりも対岸までの距離と人口がものをいうランキングだということです。大阪・兵庫・神奈川といった大都市を抱える都道府県が上位に来る一方、海に面していても秋田や鳥取といった「対岸」がない都道府県は下位です。

セルが色づきになっている都道府県は海のない、いわゆる内陸県です。内陸県だと船舶輸送はなさそうに見えますが、現在船に乗る機会の1つに遊覧船があります。ですから、琵琶湖のある滋賀県や富士五湖のある山梨県は数値的に見劣りしないものになっています。

ちなみに、1975年から2015年までの全国計の推移がこちら

これも、てっきり青函トンネルと瀬戸大橋が開通した1988年ごろに減少していると思って調べてみたら、全く変わっていないという意外な結果。青森に至っては青函トンネル開通以降も一時、増加傾向というデータがあります。

思えば、この旅客船の利用者数のグラフってほとんど社会科で見ないんですよね。もし、グラフを見て傾向がすぐわかるデータなら入試で使われていますよ。頭の中で思ったデータと実際が一致しなかったという例でした。


着工建築物数を見ながらデータの読み取りをする

最近の公立高校入試では必ずと言っていいほど統計資料などを使ってデータを読み取る問題が出題されます。これは、たくさんあるデータから、何が分かるかを知ることが重要な現代社会を踏まえた教育が行われているからです。
今回は「着工建築物数」というデータを見ながら、データの見方の話をしたいと思います。

この着工建築物数でわかることは、一言でいうとどれだけ建物がつくられているかということです。ちなみにこのデータをさらに分析すれば、どういう種類の建物が建てられているかやその大きさの区分なども分かりますが、今回は関係ありませんので、割愛します。

まず、グラフの①の期間を見ると、上下はあるものの全体として、着工建築件数は減少傾向にあることがわかります。グラフ上のピーク時に150万件程度だったのが、現在は60万件程度になっています。つまり、半減以下となっているわけです。
ここで、”グラフ上のピーク時”という言い方をしました。こういったグラフの問題のひっかけで「グラフからは高度経済成長期と比べると着工件数が減少傾向にある」といったものがあります。高度経済成長が終了したのは石油危機のあった1973年です。1975年にはじまるこのグラフでは高度経済成長期の着工件数が分かりませんので、比較のしようがないのです。

最近の推移に目を向けると②でやや大きなくぼみが見えます。これは、2008年です。前年に発生した世界金融危機の影響ですね。そして、③で大きく増加してますが、これは2012年です。おそらく、2011年におきた東日本大震災で破壊された建物の復興事業の影響ではないかと予測できます。

こういう時に、サブのデータとして推測を補強する他の資料が用意されていることがあります。

同じ着工建築物数の宮城県のデータです。2011年以降大きく着工建築物数が増えていることが分かります。全国と比較してみたときに、震災以降の増え方の幅が大きいですね。

同じ東北でも福島県と比べるとまた違いがあります。福島県は宮城県と比べて2011年、つまり震災当年の建築件数が増えていません。これは、福島第一原発事故の影響と予測されます。逆に、2012年に増えてから毎年同程度の建築数があります。これは、被災地への帰還事業が現在進められていることと無縁ではないと思われます。

データを読み取る問題はどうしても「見ればわかる」と考えてしまいがちですが、今の内容でも石油危機、世界金融恐慌、東日本大震災がいつおきたかが分かったうえで、それを知識だけではなく活用することが求められます。それが現在の社会科の問題です。


きゅうりの生産が多い都道府県

宮崎県・高知県は冬でも暖かい気候を生かして野菜の早づくり、いわゆる促成栽培が盛んなことで知られています。これは、社会科の基本中の基本です。

促成栽培で育てられる作物は、トマト・ピーマン・なす・きゅうりといった実を食べる野菜です。宮崎県の促成栽培を語るときに出てくる作物はピーマンで、高知県はなすというのが定番になっています。なすの生産1位は高知県ですが、ピーマンの1位は宮崎県ではありません(茨城県)。宮崎県が1位なのはきゅうりです。

きゅうりの生産(2016年「野菜生産出荷統計」)

都道府県 %
1位 宮崎県 11.1
2位 群馬県 9.4
3位 埼玉県 8.6
4位 福島県 7.4
5位 千葉県 6.1

きゅうりの生産順位というのはなんとなく出題されそうな気がしますが、実はほとんど出題されません。きゅうりに限らずですが、生産上位の県が拮抗していて毎年のように順位が入れ替わる作物というのは入試で出題するには向いていないのです。
先ほど例に出したピーマンは茨城県と宮崎県が3位以下を引き離しています。そうすると、ピーマン=茨城・宮崎で単純化できますが、きゅうりのような場合どこまで覚えておけばいいかというのは、なかなか難しいです。子供たちに知識として覚えてほしいのは作物の順位以上に促成栽培という栽培に関する知識です。それに関連する知識として出題するにはきゅうりよりピーマンという判断を問題をつくる側が判断しているものと思われます。

ちなみに、受験学年になって改めて地理の復習をすると、促成培と漢字を書き間違いする人が続出するので注意しましょう。もちろん、直近で裁判所を学習したために発生するよくある間違いです。


うなぎの養殖がさかんな都道府県

日本人がウナギを食べ始めた歴史は古く奈良時代の「万葉集」にはうなぎを食用にしていたとみられる記述があります。江戸時代にはタレをつけて蒲焼するようになりました。現在うなぎが絶滅の危機にあるといわれています。「土用の丑の日」にうなぎを食べる習慣が広まったのは、江戸時代に平賀源内が、うなぎの売れない夏(もともとうなぎが美味しいのは秋から冬)に売り出すために考え出したキャッチコピーがきっかけといわれることがあります。

そんなうなぎの養殖がさかんな都道府県ランキングです。(平成28年「漁業・養殖業生産統計」)

順位 都道府県名 量(t)
1位 鹿児島県 7,972
2位 愛知県 4,742
3位 宮崎県 3,255
4位 静岡県 1,654
5位 三重県 306

うなぎの養殖といえば静岡県の浜名湖ですが実は静岡県は4位でしかありません。

うなぎの養殖という言い方をしますが、うなぎの人工ふ化は安定して行えるレベルに到達していません。そもそも、うなぎの生態自体分かっていない部分が多いです。現在の行われている養殖は黒潮を流れてきたシラスウナギを捕獲して成魚にするものです。このシラスウナギが激減しているのが、現状です。1965年には21tあったものが、2015年には1tになっています。ただ、この傾向は1980年代にはすでに出てきていて捕獲量は1985年に6tまで落ち込んでいます。その後、一時回復傾向にあったもののまた減少。現在に至っています。

トキをはじめ、乱獲によって人類が絶滅に追い込んだ、もしくは追い込みつつある生物はたくさんあります。後世にも自然の恵みとして、おいしいうなぎを残すには消費者として不用意にうなぎを食べないことで生産者にうなぎの生産を抑えさせるしかないです。

 


海水浴場の多い都道府県

今度、家族で海水浴に行くことになりました。せっかくなので海水浴場の多い都道府県を調べてみました。

海水浴場の多い都道府県(2016年「データでみる県勢2018」より)

順位 都道府県名
1位 長崎県 66
2位 千葉県 65
3位 新潟県 61
4位 福井県 57
5位 山口県 56

長崎県は北海道を除いた都府県で一番海岸線が長いことで知られています(北方領土を除くと北海道より長い)。全体的に海岸線の長い都道府県がランクインしています。
千葉県といえば、砂浜海岸で有名な九十九里浜が広がっており、いかにも海水浴向きです。
新潟県は全国5位の面積があり、海岸線が平たんではありますが長いんですよね。
福井県もリアス海岸で知られる若狭湾がある海岸線の長い都道府県です。山口県が意外でしたが、よく考えると本州の端にあり、日本海と瀬戸内海の2つの海に面しているんですよね。

ちなみに、海岸線の長い北海道は48で8位です。北海道で海水浴のイメージは沸きませんが、北海道は短いとはいえちゃんと夏はあります。東京は意外と多くて36、少ないところでは大阪府は4つしかありません。もっとも、長野県など内陸の都道府県は0です。ただし、滋賀県は内陸ですが11もあります。偉大なる琵琶湖です。琵琶湖は海水じゃないんですが、海水浴場というくくりなんですね。


昼夜人口比率の高い地域、低い地域

昼夜人口比率とは、その地域に戸籍を置いている人口(夜間人口)に対して、昼間どれだけの人口が流入もしくは流出しているか(昼間人口)を表したデータです。計算は昼間人口÷夜間人口×100であらわされます。100を超えている地域は周辺より昼間に流入している人口が多いことになります。

都道府県別昼夜人口比率(平成27年国勢調査)単位は%

北海道 99.9 三重県 98.3
青森県 99.8 滋賀県 96.5
岩手県 99.8 京都府 101.8
宮城県 100.3 大阪府 104.4
秋田県 99.8 兵庫県 95.7
山形県 99.7 奈良県 90.0
福島県 100.2 和歌山県 98.2
茨城県 97.5 鳥取県 99.9
栃木県 99.0 島根県 100.1
群馬県 99.8 岡山県 100.0
埼玉県 88.9 広島県 100.2
千葉県 89.7 山口県 99.6
東京都 117.8 徳島県 99.6
神奈川県 91.2 香川県 100.2
新潟県 99.9 愛媛県 99.6
富山県 99.8 高知県 99.6
石川県 100.2 福岡県 100.1
福井県 100.0 佐賀県 100.2
山梨県 99.2 長崎県 99.8
長野県 99.8 熊本県 99.5
岐阜県 96.1 大分県 99.9
静岡県 99.8 宮崎県 99.9
愛知県 101.4 鹿児島県 99.9
沖縄県 100.0

見ての通り、東京都の突出した高さが目立ちます。これは、周囲の埼玉県、千葉県、神奈川県から多くの通勤・通学者が東京都に来ているためです。東京都とその周辺の昼夜人口比率は、それだけで地域の特定が可能なレベルで、ここまで特徴的な数値は他の地域にはありません。ちなみに東京都には毎日約250万人という人数が周囲の件からやってきます。
「なぜ東京都は昼夜人口比率が高いか?」という問いに「東京都は昼間に通勤通学でやってくる人が多いから」というのは記述の定番です。

名古屋大都市圏の中心である愛知県も東京ほどではないですが、周囲の岐阜県・三重県から多くの人口を集めています。この表でわかるのは、愛知県に隣接している県でも静岡県(99.8でほぼ昼夜同数)は別の経済圏を持っているということですね。

もう少し複雑なのが、大阪大都市圏です。大阪府は高い昼夜人口比率を持っていますが、京都府も100を超えています。兵庫県は流入している数も多いのですが、流出している数も多いためマイナスになっています。滋賀県・奈良県が大阪近郊のベッドタウンとして機能しているのが、読み取れますね。

改めてみると、昼夜人口比率が99~100%という都道府県が半数近くあるということに驚きます。大都市圏に在住していると他の件から通勤通学するのは普通という感覚に陥りがちですが、全国的にみれば、それはめずらしいことであるということです。

ちなみに、市区町村単位で上位下位をみると

ベスト10 ワースト10
福島県飯館村 7917.1 宮城県七ヶ浜町 68.6
福島県葛尾村 5438.9 大阪府豊能町 69.8
東京都千代田区 1460.6 千葉県栄町 71.1
大阪市中央区 488.4 山梨県西桂町 71.7
東京都中央区 431.1 富山県舟橋村 72.5
東京都港区 386.7 山形県中山町 73.0
名古屋市中区 364.0 石川県内灘町 73.2
大阪市北区 332.4 神奈川県二宮町 73.3
愛知県飛鳥村 318.5 川崎市宮前区 73.4

データを調べる前には想定していなかったのですが、福島第一原発事故の被災地が上位に入ってしまいました。ここには掲載されていませんが、富岡町・大熊町・双葉町・浪江町は常駐人口がおらずデータ集計外になっています。除染作業もしくは廃炉作業で他地域から流入している人口が反映されたデータですね。これは、平成27年の調査なので、避難指示が解除されて次回の調査では少しでも状況が変わるのでしょうか。

昼夜人口比率10位の愛知県飛島村は「とびしまむら」と読みます。村となっているので、農村と思いがちですが、名古屋港に面しており工業都市であると同時に、花卉などの栽培が盛んにおこなわれている地域です。かつては、全国的に見ても貧しい村でしたが現在は全国屈指の豊かな財政の村です。

下位の中で富山県舟橋村は日本の市町村で最も面性が小さい自治体です。富山のベッドタウン化が進んでいる地域で、人口増加率が高く県内一です。西桂町、中山町、内灘町といったあたりは周囲に地域の中心都市があり、交通の便が良い地域が多いですね。


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