「 中学入試プレイバック 」一覧

中学入試プレイバック2020 「浦和明の星中学」

2006年に博物館や老人ホームが地図記号に追加されたとき、入試問題でそれらに関する問題が多く出題されました。そのため、去年追加された「自然災害伝承碑」も入試に出ると思っていましたが、さっそく出題されましたね。おそらく、今年他の学校でも出題されるので要注意です。

2019年は台風による被害も多かったですし、もともと中学入試では災害をテーマにした問題は出題されやすいので、テーマとして復習をしておくことをお勧めします。

答:自然災害


中学入試プレイバック2020 「海陽中等教育学校」

もう、中学入試のシーズンなんですね…。最近、一年一年が早すぎます。中学入試で出題された問題をピックアップする「中学入試プレイバック」2020年版のスタートです。初回は愛知県にある全寮制の海陽中等教育学校です。

以前、「県庁所在地より人口が多い都市」という記事で取り上げました(その際、下関市が漏れておりました。大変失礼いたしました)。県庁所在地より人口が多い都市がある都道府県は、福島県(いわき市)、群馬県(高崎市)、静岡県(浜松市)、三重県(四日市市)、山口県(下関市)の5つです。この問題はリード文として三重県が題材に取り上げられており、それ以外の都道府県を選ぶ問題になっています。

判別は、アはキャベツが多いので群馬県、イは人口・工業出荷額から静岡県、ウはももから福島県、残りのエが山口県となります。この4県と分かっていれば、簡単な問題です。ただ、受験生が「県庁所在地より人口が多い都市がある都道府県」をあらかじめ把握しているかというと微妙だと思います。それを5つ覚えておくのはちょっとクイズ的すぎる気がするんですよね。個人的には、4つの都道府県をあらかじめ出しておいてそのどれかを答えさせる問題でよかったように思いました。

答: ア:群馬県 イ:静岡県 ウ:福島県 エ:山口県

 


中学入試プレイバック2019 「本郷中学」

これは、受験生の金銭感覚を聞く問題ですねぇ。意外と難しいです。

授業でこの問題を解説するなら、まず1坪がどれくらいの広さか確認します。そして、通常の一戸建てがいくらぐらいかを言います。ただ、「通常の一戸建て」という認識が生徒によって違う(特に都心部の場合はそうです)ので、アニメなどでイメージさせます。ざっくり、50坪というところでしょうか。
これで、アとイは消せるのではないかと思います。日本で一番地価の高い土地に家を建てて、100万×50坪=5000万円はないです。ただ、この方法のネックはウを選びがちになることです。1億円×50坪=50億円の一戸建てはちょっと小学生には通じない。……というか大人にもイメージつかないですよね。知らなかったら、さすがにエはないだろうと思ってしまいますよね。

ちなみに実際の入試では、まず4枚の写真から銀座を選び、その次の問題として今回紹介した問題が登場しています。素材サイトから写真を利用するために入試で使われた写真とは違う角度からとられた写真を掲載してます。

答:エ


中学入試プレイバック2019 「城北中学」

オーソドックスな国民投票についての知識を問う問題です。最難関中学のプレイバックもひと段落したので、これからはオーソドックスな問題を紹介しながら、入試問題で点数を取るのに直結する知識を確認していきたいと思います。

まず、ア・イは即消しです。アは長官だけが誤りです。「最高裁判所の裁判官」が正しい。「全ての裁判官」といった誤りパターンもよくありますね。イは正しいのは「衆議院選挙」。これも定番です。

正解はエです。たまに、「過半数か迷った」といわれることがありますが、投票の原則は過半数もしくは純粋に得票数です。憲法改正の発議のように「各議員の総議員の3分の2以上」というのが例外で、例外は確実に取り上げられますからね。

なお、国民審査は就任後最初の衆議院選挙で行われ、その後10年後以降の総選挙の際に再び行われます。授業で、この部分まで触れることはあまりない部分で少し難しいですね。

答:エ


中学入試プレイバック2019 「芝中学」

原始時代からの出題で多いのは、旧石器・縄文・弥生・古墳それぞれの時代の違いを答えさせる問題です。対策としては、まずそれぞれの時代に関するキーワードを覚えることから始まります。

弥生時代の社会のキーワードとしては、稲作とそれに関する石包丁・田げた・高床倉庫、金属器(鉄器・青銅器)とそれに関する銅鐸・銅鉾などがあげられます。稲作を行うようになったことで、定住生活が進みむらやくにが成立し、土地をめぐる争いにそなえ集落をほりで囲いました。

この問題では、まずdが除外されます。須恵器は古墳時代に渡来人によって伝わった技術で作られるようになった土器です。問題は残り3つ。bの貯蔵穴(ちょぞうけつ)はあまりテキストでは出てきません。正誤問題で知らない知識が出てきた場合、安易に正誤を判断するのではなく保留して他から考えることが大切です。

誤りはaです。石包丁の使い方は稲から稲穂を刈り取るために使われたと考えられています。石包丁についている2つの穴はひもを通して手で持つためのものです。石包丁に関する出題は意外と多く、昔その形状を絵で描かせる問題も見たことがあります。

答:エ


中学入試プレイバック2019 「サレジオ学院中学」

だいぶ昔の社会科知識の中に「静岡県蒲原町(現静岡市)には日本唯一のアルミニウム精錬工場がある」というものがありました。蒲原の工場は水力発電を自前で行っていたため、他の工場と比べて電気代が上がっても、工場の稼働ができるという事情も取り上げられていたと思います。そんな、蒲原での生産も終わり、若干懐かしい知識を問う問題が出題されました。

この問題のポイントは問題文にある「石油危機以降」という文言です。アルミニウム精錬には多くの電気が必要、石油危機で燃料費が高騰したという知識はそれぞれ学習しています。これを踏まえると、答えがウと導き出せます。

他の解答ですが、アはボーキサイトの鉱山が国内にはそもそもないです。イのTPPは2010年代になって始まったことですから、石油危機(1973年)ごろの出来事とは関係がない。エが迷うところですが、ほとんどの受験生にとって「アルミニウムの消費量」は知識として持っていません。こういった正誤問題では確証がない選択肢は選ばないのは鉄則です。

答:ウ


中学入試プレイバック2019 「攻玉社中学」

2022年から成人年齢が18歳に引き下げられるというニュースは、今現在12歳の受験生にとってクリティカルなニュースです。2020,2021年の入試でも出題される可能性は高いです。

この問題で聞かれることは、ほぼ1つ。「飲酒・喫煙可能は20歳のまま」です。これは、問題として多少陳腐化しても、受験生に知っておいてもらいたいことなので、引き続き出題されるでしょう。

ちなみに、施行が実は2021年だとか、パスポートの有効が実は7年だったとか、そういうマニアック(受験生の元々の知識にない)な誤りを問う問題は、きちんとした入試問題ではまず出題されません。

答:イ


中学入試プレイバック2019 「慶應義塾湘南藤沢中等部」

蘭学についての知識を問う問題としては、わりとオーソドックスな問題です。誤っているのは3,4です。3は吉田松陰・松下村塾が誤りで、緒方洪庵・適塾が正しいです。4は国学のことなんで論外です。

今日お伝えしたいポイントは「学力アップのためには、誤りの問題が”どう”誤っているのかを知ることが大事」ということです。この問題でいえば、3は吉田松陰は長崎ではなく長州藩で松下村塾を開いたはずだと演習中に気が付く、もしくは吉田松陰は蘭学の人じゃないと気が付いて×を選べる人は多いと思います。この問題を答えるだけであれば、この知識で十分です。ただ、解説を見れば「長崎で緒方洪庵が適塾を開き、福沢諭吉ら多くの者がこの学問を学んだ」という正しい内容が掲載されているはずです。ここまで足を延ばして知識としていく姿勢を持つことが大事です。

ちなみに、解説に書かれているからと言って必ず覚えないといけないとは限りません。誤りであることが分かれば問題ないという問いもありますので、その辺りは担当者に確認することが大事です。この問題の場合、緒方洪庵までフォローしないといけないのはかなりの上位生のみです。

答:1.○ 2.○ 3.× 4.×


中学入試プレイバック2019 「学習院中等科」

前回の中学入試プレイバックで、学習院女子中等科は女子中のなかでは自由記述問題が多いと紹介しました。対して、学習院中等科は記述問題が少なく、空らんの適語補充問題が多いですね。

今回紹介する問題は答えは基本レベルです。ポイントは「居留地」「頭領」という文中のキーワードの意味が分かるかどうかです。特に、頭領ですね。
頭領…ある集団のかしら
これが分かっていないと(2)に人名が入るという確信が持てないんですよ。おそらくは意図的にこの言葉を選んで問題を作成したのだと思います。

徳川家康は外国との貿易に力を入れました。これについて、次の問いに答えなさい。(四谷大塚「予習シリーズ5年下)
(1) 貿易がさかんに行われた結果、東南アジアの各地につくられた町を何といいますか。
(2) シャム(現在のタイ)で活躍し、国王の信頼を得た日本人の名を答えなさい。

実は、紹介した入試問題と答えは全く同じです。表現を変えるだけ難易度を調整できる、いい例でしょう。ただ、「アユタヤ」は不要に難しくしていると思いますが。

答:(1)日本町 (2)山田長政


中学入試プレイバック2019 「学習院女子中等科」

中学入試社会科において、男子中と女子中で明確に出題傾向の違いがあります。その1つに「女子中のほうが男子中に比べて自分の考えを問う自由記述が少ない」というのがあります。上位校でも浦和明の星女子中学のように、記述問題が全くない女子中もあるぐらいです。その中で、例年自由記述の出題される学習院女子中等科の問題を紹介します。

いわゆる無党派層(「支持政党なし」)が増えている理由を答える問題です。「あなたの考えを述べなさい」という問題である以上、答えは複数あります。こういった自由記述の場合、だいたい肯定的(前向き)な解答と否定的(後ろ向き)な答えの2種類に分かれます。答えを書きやすいのは否定的な理由のほうです。

答:誰が政治をしても変わらないと政党に対して期待している人が減っているから。

これが否定的な理由ですね。「政治に対して関心を持っている人が減っているから」という答えでもいいですが、「支持政党がない」ということと「政治に興味がない」は少し違うので、政治と政党は分けて考えたほうがいいでしょう。

答:政党の出す公約を見て、その都度選挙で投票する政党・候補者を決める人が増えているから。

肯定的な考え方で答えをつくるとこのようになります。おそらくどちらでも正解です。ちなみに、この問題は解答欄が2行ありますので、ベストは両方取り入れた答えでしょう。

答:政党に対する期待感がうすれており、政党の出す公約見て選挙ごとに投票する相手を判断している人が増えているから。


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