「 中学受験 」一覧

中学受験が終わると背が急に伸びる(ような気がする)

中学受験が終了するのは、1月下旬から2月の上旬です。この時期になると、卒業を祝うイベントだったり、新中1への準備講座だったりで、久しぶり(といってもひと月ぶりですが)に小6生に会う機会が出てきます。ここで、毎年思うのですが、

「なんか背が伸びた」

確実に子どもが大きくなっているんです。それも、だいたい賢い生徒が。結構びっくりさせられます。受験の時は、脳に栄養が優先されていたのが、受験が終わって身体にエネルギーが解放されるからなのかと思ってしまいます。

いやまぁ、実際は受験直前はほぼ毎日会っていたので、身長が伸びていたのに気づかず、しばらく会っていなかったら急に伸びた気がするだけなんでしょうけどね。

でも、受験前の小6で背が伸びる生徒はたいていちゃんと勉強してないんだよなぁ………。


受験直前は難しいことをやらない

年も明け、受験シーズンが目の前です。この時期、中学受験と高校受験では様相が全く違います。
高校受験は学校の学年末テストがあり3学期の内申点が入試に反映される地域では、定期テスト対策もしなくてはいけません。2学期の内申点で評価されたり、入試の点数のみで勝負する形式の学校であっても、高校受験は受験対策に入れるタイミングが遅く、まだまだやるべきことだらけです。受験校の入試問題の演習が一通り終わっていない可能性も十分あるぐらいです。

それに対して、早い段階から受験を見据えた勉強のできる中学受験の場合、この時期よく聞かれるのが「やることがない」という声です。志望校の入試問題も終わり、塾からのテキストも終わってしまい、毎週のようにあった模試もない。嵐の前の静けさ、凪のような状態です。

受験直前の中学受験の鉄則は「難しい新しいことに手を出さないこと」です。この時期すべきことは、新しい問題を解いて学力を高めることではありません。大事なのは、いかに入試本番で自分の持っている力を100%近く発揮できるどうかです。ほとんどの小学6年生にとって受験本番は、これまでの人生の中で最も緊張する瞬間です。特に最初に受験する学校は、偏差値上どれだけ余裕があり、絶対に合格するという確信があっても緊張します。これは、小6という年齢を考えれば当然です。それにあたって必要なのは「できる」という自分を信じる気持ちです。最悪なのは、難しい問題を取り組んで「できない」と不安になることです。
そうすると、やるべきことはこれまで解いてきた問題のやり直しになります。ありきたりですが、これまでに受けた模試の問題で「正答率が高く、自分が間違えた問題」が最優先にやるべきことです。

受験直前といえば、理科・社会の暗記科目に力を入れることが定番です。ただし、現在の難関中学入試は暗記しただけでできるような問題ばかりではありません。理科・社会に目を向けすぎて、算数・国語がおろそかにならないように気を付けてください。出来るようになるには時間がかかりますが、忘れるのはあっという間です。

風邪をひかないようにするのは当然ですが、引くときは引きます。直前に風邪をひいて休まないといけないと思うと焦るのは当然ですが、引いてしまったときに落ち着いて行動しましょう。難しいとは思いますが「受験当日じゃなくてよかったね」と割り切りる気持ちが必要です。


予習シリーズ社会解説 「5年下第2回 古墳時代・飛鳥時代」

予習シリーズ第2回では古墳時代・飛鳥時代が取り上げられています。時代でいうと、3世紀末から7世紀にかけてです。もともと、古墳時代と飛鳥時代は一つの時代ですが、現在では推古天皇即位以降を飛鳥時代と分けるのが一般的です。

古墳時代は「空白の4世紀」という言葉があるほどわかっていないことが多く、出題されることが限定される時代です。前方後円墳埴輪といったキーワードの出題頻度が高くなります。ちなみに埴輪は漢字指定されることが少なく、ひらがなで書いてもほぼ大丈夫です。
日本最大の古墳である大仙古墳(大阪府)はもちろん重要ですが、同じくらい稲荷山古墳(埼玉県)も重要です。稲荷山古墳から出土された「ワカタケル大王」と刻まれた鉄剣の存在により何がわかるかという記述問題は定番です。「5世紀当時のヤマト政権の勢力が関東地方まで伸びていたこと」が正解になります。当然、稲荷山古墳は埼玉県というのも重要です。
ちなみに、ヤマト政権は大和と漢字で書かずにカタカナで書くのが近年のスタンダードです。これは、律令政治以降の大和と区別するためですが別に漢字で書いても大丈夫です。ひらがなで書くと不正解になる可能性があるので一応注意しておきましょう。ヤマト朝廷という言い方もしますが、最近では「政権」「王権」のほうが一般的なようです。

渡来人も古墳時代を代表するキーワードです。渡来人から伝わった技術・文化は多岐にわたるので、すべて覚えるのは大変です。どちらかというと、渡来人から伝わったもの「ではない」ものを選ぶ問題が出題されます。パターンとしては、伝わったのは弥生時代の稲作か平安時代に日本独自に成立したかな文字を選ばせる場合が多いです。

聖徳太子飛鳥時代は何といっても聖徳太子中大兄皇子です。聖徳太子は冠位十二階と憲法十七条が定番ですね。憲法十七条は豪族に対して役人としての心構えを示したものですが、正誤問題で「農民に対して心構えをしめした」といったようなひっかけパターンが頻出です。
遣隋使は皇帝におくられた手紙を史料にして、中国と対等な立場での外交を目指したという記述をさせる問題が出題されます。なお、聖徳太子は厩戸皇子という表記をすることが増えつつありますが、中学受験では聖徳太子で大丈夫なので、授業ではあえて厩戸皇子という表記は板書をしません。
聖徳太子といえば法隆寺というぐらい法隆寺も頻出です。受験直前では絶対に正解する問題でも小5生には新しい知識であることは教える側として意識しておく必要がありますね。

中大兄皇子といえば大化の改新です。大化の改新は基本知識ですが、これで一気に改革が進んだわけではないことが現在の研究では明らかになっています。入試では大化の改新以上に、百済を支援するために唐・新羅と戦い敗れた白村江の戦いと、その後中大兄皇子が天智天皇に即位したことが重要です。中大兄皇子=天智天皇ですが、大化の改新を行った人物で天智天皇と書くと不正解になるので注意が必要です。また、気がついたら中国の王朝が隋から唐になっているのも触れておく必要があります。
天智天皇の死後おきた壬申の乱で勝った天武天皇も重要です。また、最近の研究で藤原京の規模が想像されていたものより大規模だったことが判明しており、その時の天皇だった持統天皇の出題頻度も上昇しています。持統天皇は初めて上皇になった人物としても注意が必要ですね。


中学受験において1月に学校を休むべきか?

ちょっと気になる記事があったので紹介したいと思います。

1月に学校を休む中学受験生は「落ちる」

2月はじめにピークをむかえる中学受験。入試直前の1月には、小学校を休ませて、受験勉強に専念させようとする親もいる。そうした「需要」を嗅ぎ取り、1月平日の午前中に有料講座を設ける塾もあるという。だが、「1月に学校を休んだ子ほど、結果的に不合格になっている」と中学受験専門塾を経営する矢野耕平氏は語る。なぜなのだろうか――。

http://president.jp/articles/-/24127

塾の先生違ったら申し訳ないのですが、上の記事を書いた人が一番言いたいのは、「1月の午前中に有料授業を組んで保護者の不安をあおって金儲けをする同業他社がけしからん」だと思うんですよ。同業者としてその通りだと思います。1月に学校を休んでまで、受験勉強するのはやはり邪道です。
有料の補習をするということは、その塾では教室ごとにノルマが設定されていると思うんですよね。ノルマに届いていない校舎では、保護者に学校を休ませて補習を受けさせるように説得するとか起きていそうで悪夢以外の何物でもないです。同業者として憤りを感じます。

でも、「1月に学校を休む生徒は落ちる」というタイトルはいただけないです。これはこれで、学校に行くべきか休むべきか悩んでいる保護者に不安だけを与えるタイトルです。不安をあおるという点において、この文章の筆者と午前中に有料補習をする塾は変わらないと思います。

学校を休んで受験勉強をした生徒は「つい油断して、危機感が薄れていく。その結果、学習時間を確保したつもりでも、その実は学習に集中できないケースが多い」と記事には書かれています。いかにも正しいように思えます。
でも、その理屈なら進学塾が行っている「冬期講習」というものもおかしいことになります。冬期講習では朝から夕方まで授業です。毎日、算国理社の授業がそれぞれ80~100分あったりしますよね。冬休みにそれだけみっちり勉強をさせておいて、1月の午前に学校を休んで勉強したら油断するという理屈は通らないです。

個人的には、1月でも学校に行くべきだとは思っています。学校に行ったほうが生活サイクルが崩れないですし、外の空気を吸うことは気分転換になると思います。でも、直前に受験勉強に専念をしたいという生徒本人を止めてまで行かせるものではないと思います。
1月に学校に行くか行かないか、これは受験生が決めるべきです。本人が、学校に行きたいなら行かせるべきです(インフルエンザ流行時は除きます)。家で勉強したいなら、そうさせてあげましょう。子どもたちはそれを選ぶ資格があるだけの勉強をしてきたはずです。


中学受験を始める時期

塾の先生年が明けると塾では入試とともに新学年を迎える一番忙しい時期に入ります。中学受験では2月から、それ以外では3月から新学年になるのが進学塾のオーソドックスなパターンだと思います。今回は、中学受験をスタートするベストの時期についてお話したいと思います。

インターネットで「中学受験 開始時期」などで検索をすると、3年生からや4年生からという意見が多く、5年生では遅いのかという質問も見かけます。まず最初に言いたいのは「早いほうがいいに決まっている」ということです。
中学受験では6年生の2月ごろに入試本番があります。つまり、明確にそこがゴールです。これを変えることはできません。遅くから始めるほど、ゴールに向かって全力で向かうことが求められます。早くから始めて損なことは一つもありません。

私は四谷大塚の予習シリーズを使って授業をしているので、予習シリーズを基準に話をします。四谷大塚の設定している中学受験の標準的なスタート時期は新4年生(3年生の2月)からです。なぜなら、四谷大塚のメイン教材である予習シリーズを使って授業を開始するのが3年生の2月だからです。四谷大塚のカリキュラムでは、3年間かけて受験に必要な知識や技術を習得していくことになります。
また、入試で合格するには知識や技術だけではなく「勉強する姿勢や考え方」も重要です。新4年生より早くスタートした場合、その部分に重点を置いた指導を前もってすることができる分、有利になります。もっとも、首都圏最難関になるとその前もっての部分が当たり前になっているのが恐ろしいところです。

受験勉強を始める時期の話をしていると時折聞く意見として「早くから始めると息切れしてしまうのではないか」というものがあります。これに対する結論は一つで「息切れするのは子供ではなく親」だということです。6年生になって成績が伸び悩む生徒もそうなのですが、塾に入ってすぐに成績を求め、親が勉強に口を出しすぎて、子どもがそれに頼り自分で考えなくなり、そんな姿勢に親が疲れてしまう。これが、息切れの正体です。どちらかというと、受験を始めた時期の問題よりも親がどこまで子どもの勉強に関わるか、また関わる方法の問題です。「早くから始めたら息切れしちゃって」という体験談は「子供に構いすぎたら疲れちゃった」という告白ぐらいに考えたほうがいいです。

とは言ったものの、じゃあ新4年生からスタートしないと間に合わないかというと決してそんなことはありません。間に合います。予習シリーズに限らずですが、どんな中学受験の教材でも繰り返し勉強することで学習内容を定着させるカリキュラムになっています。ですので、4年生の学習内容は5年生でも学習しますし、6年生でも学習します。
そもそも、首都圏のようにもとから中学受験の熱が高く、情報も豊富な地域ばかりではありません。5年生や6年生から受験勉強を始める生徒も多数いる地域がある以上、それに合わせて教材を作成するのは当然です。だから、たとえば5年生からスタートしても一通りの学習ができるように教材はできています。

そういうと、「じゃあ5年生からで大丈夫ですね」と気の抜けたことを言う人がいます。では、なぜ繰り返し学習するようにカリキュラムはできているのでしょうか。それは、繰り返し学習しないと定着できないからです。中学受験の学習内容はとても高度なことも含まれます。1回聞いただけでできるようなものでは、なかなかありません。「5年生(6年生)からでも十分間に合った」という体験談を聞くことがあるかと思います。それは、間違いではありませんが、全ての子どもにあてはまる絶対的な意見ではないのです。

最後に、受験勉強を開始する時期ということで集団指導塾を念頭に話をしてきましたが、集団指導塾の場合、入る月も重要です。4年生でも5年生でも具体的には2月の新学年のスタートがベストです。
カリキュラムというのは毎週の積み重ねです。2月に学習した内容を前提に3月は学習をしていきます。年度の途中で塾に入るということは前提を飛ばしたうえで授業をきくことになるということです。例えば、4年生の5月に入室したとすると、2~4月に行った内容を学習するのは夏休み講習です。そこまで、習っていない内容がある状態で、かつ周りは知っている前提で話が進んでいくのでなかなか大変です。
2月の新学年の切り替え時期や、春夏冬の季節講習といったカリキュラムの切り替わり時期が塾での学習をスタートするのに適した時期です。新しく始める生徒が多い分指導する側もそれに配慮して授業をすることも大きいです。
ただし、5,6月や10,11月といった中間期に受験を決意する場合もあると思います。その場合は、タイミングのいい時期まで入塾を待つか、最初のうちは塾のペースになれる時期と割り切って鉄は熱いうちに打てと判断するか、正解はないので、入る予定の塾と相談するのが一番でしょう。

長々と書いてきましたが、一番大事なのはどのような姿勢で学習をするか、またさせるかです。どれだけ時間をかけてもダメな場合もありますし、その逆もしかりということを締めの言葉とさせていただきます。


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