「 促成栽培 」一覧

入試に出る都道府県 「宮崎県」



・宮崎平野では、冬でも暖かい気候を生かした促成栽培が盛ん。茨城・高知と並んでピーマンの生産が多い。
・畜産も盛んで肉用若鶏・豚の飼育頭数は上位。


・地図中Aは県庁所在地の宮崎市。近くを大淀川が流れる。

面積:7735㎢
人口:約107万人(2019年)


なすの収穫量が多い市町村ベスト20

なすといえば、社会科では促成栽培で栽培される夏野菜の代表格で、出荷1位は高知県というのが、定番の知識です。では、市町村別で見てみるとどうでしょうか。

なすの出荷量が多い市町村(2017年)

順位 都道府県 市町村 季節 収穫量(t)
1 熊本県 熊本市 年中 20,030
2 高知県 安芸市 冬春 20,000
3 福岡県 みやま市 冬春 9,830
4 高知県 芸西村 冬春 8,510
5 群馬県 伊勢崎市 年中 3,870
6 徳島県 阿波市 年中 3,868
7 高知県 安田町 冬春 3,810
8 福岡県 柳川市 冬春 2,940
9 群馬県 みどり市 年中 2,770
10 岩手県 一関市 年中 2,490
11 高知県 室戸市 冬春 2,330
12 栃木県 真岡市 年中 2,310
13 山梨県 甲府市 夏秋 2,290
14 福岡県 八女市 冬春 2,240
15 熊本県 宇城市 冬春 2,030
16 岡山県 岡山市 冬春 1,980
17 愛知県 豊橋市 冬春 1,880
18 山梨県 笛吹市 夏秋 1,820
19 愛知県 岡崎市 年中 1,772
20 大阪府 富田林市 冬春 1,710

高知市との一騎打ちを制して熊本市がこの年度は1位になりました。熊本市も冬から春の栽培が中心ですが、夏も栽培しておりその分で高知の上に来ました。

3位のみやま市は有明海に面した筑紫平野にある市です。農業の市町村別のデータでは高知市・熊本市のように県庁所在地や市町村合併でできた大きな自治体が登場していますが、そんな中4位の芸西村はちょっとびっくり。ただ、芸西村のサイトでは扱いは軽く、村の特産品はブルースターという花のようです。

なすは夏野菜の代表格ですが、収穫量でいえば冬春もののほうが多くなっており、「旬という言葉は死語ではないのか」と思ってしまいます。ただ、促成栽培としてのなす栽培はビニールハウスなどの設備負担が重いため、ある程度の規模が求められるためか出荷している地域は夏秋ものと比較するとある程度限定されています。


きゅうりの収穫量の多い市町村ベスト20

久しぶりに野菜の市町村別ランキングを紹介します。なお、今回からデータが2017年の収穫量になっていますが、社会科としては1年単位の誤差はそれほど重要視しないので、昨年分のデータを改定する予定はありませんので、ご了承下さい。

きゅうりの収穫量の多い市町村(2017)

1 宮崎県 宮崎市 冬春 31,800
2 千葉県 旭市 冬春 13,700
3 高知県 高知市 冬春 11,400
4 埼玉県 深谷市 冬春 10,500
5 群馬県 板倉町 冬春 9,800
6 群馬県 館林市 冬春 7,190
7 群馬県 前橋市 冬春 6,550
8 宮崎県 国富町 夏秋 5,970
9 鹿児島県  東串良町 冬春 5,660
10 埼玉県 本庄市 冬春 5,520
11 高知県 須崎市 夏秋 5,370
12 茨城県 筑西市 夏秋 5,140
13 宮崎県 西都市 冬春 5,030
14 宮崎県 綾町 冬春 4,970
15 宮崎県 都城市 冬春 4,690
16 愛知県 安城市 冬春 4,660
17 埼玉県 加須市 冬春 4,330
18 愛知県 西尾市 夏秋 4,220
19 群馬県 伊勢崎市 冬春 3,820
20 熊本県 熊本市 冬春 3,770

一年中食べられる野菜であるきゅうりの本来の旬は夏。なのですが、ランキング上位は冬春の生産上位の地域が並んでいます。1位宮崎市、3位高知市は冬でも暖かい気候を生かして野菜の早づくりをする促成栽培の代表格ですね。

2位旭市は農業生産の多い千葉県の中で最も農畜産生産額が多い市町村です。銚子市の隣にあります。5位の板倉町は鶴の形をしたと評される群馬県のくちばしの先にある町です。

ちなみに、きゅうりの生産は宮崎県・群馬県・埼玉県・福島県が僅差で上位争いをしているので入試でほぼ出題されないデータです。


予習シリーズ社会解説 「4年上第13回 野菜とくだものづくり」

社会科で野菜づくりといえば
促成栽培…冬でも暖かい気候を生かして普通より早い時期に栽培する。
高知県のなす、宮崎県のピーマンが有名
高冷地農業…夏でも涼しい気候を生かして葉野菜を栽培する。
長野県・野辺山原のはくさい、群馬県・嬬恋村のキャベツ
近郊農業…大都市に近い地域で、時期に合わせた作物を栽培する。
千葉県・茨城県などでとくにさかん
という3種類に分けることができます。この3パターンはこれからも定番で登場します。
また、時期をずらして栽培を行う理由は「ほかの時期をでとれない時期に生産することで高い値段で出荷できる」、促成栽培の利点は「消費地に近いので新鮮なまま運べ輸送費もかからない」という記述問題も定番と言えるでしょう。

76ページ下には東京に出荷される月別の産地がわかるグラフがあります。ここからは、時期によって産地を選んで入荷していることを読み取りたいです。テストでは夏の産地が空らんで群馬県と答えさせる問題もありそうです。

次に野菜・くだもののおもな産地が地図で示されています。
野菜では上で紹介したものに加えて、北海道のたまねぎ、愛知県のキャベツを覚えておきたいです。ちなみに、千葉県・茨城県は多様な作物で上位に顔を出しすぎるので、特定の作物を覚える必要性は薄いです。

くだものの中ではみかんが長年生産量1位を続けてきました。しかし、近年では消費者がいろんなくだものを食べるようになったこと、オレンジなどのライバルが多いことからみかんの生産量は減少しており、年度によってはりんごに負ける年もあります。

1位 2位
みかん 和歌山 愛媛
りんご 青森 長野
ぶどう 山梨 長野
もも 山梨 福島
おうとう 山形

くだものは出題方法がはっきりしているので確実に点数にしていきたいところです。


きゅうりの生産が多い都道府県

宮崎県・高知県は冬でも暖かい気候を生かして野菜の早づくり、いわゆる促成栽培が盛んなことで知られています。これは、社会科の基本中の基本です。

促成栽培で育てられる作物は、トマト・ピーマン・なす・きゅうりといった実を食べる野菜です。宮崎県の促成栽培を語るときに出てくる作物はピーマンで、高知県はなすというのが定番になっています。なすの生産1位は高知県ですが、ピーマンの1位は宮崎県ではありません(茨城県)。宮崎県が1位なのはきゅうりです。

きゅうりの生産(2016年「野菜生産出荷統計」)

都道府県 %
1位 宮崎県 11.1
2位 群馬県 9.4
3位 埼玉県 8.6
4位 福島県 7.4
5位 千葉県 6.1

きゅうりの生産順位というのはなんとなく出題されそうな気がしますが、実はほとんど出題されません。きゅうりに限らずですが、生産上位の県が拮抗していて毎年のように順位が入れ替わる作物というのは入試で出題するには向いていないのです。
先ほど例に出したピーマンは茨城県と宮崎県が3位以下を引き離しています。そうすると、ピーマン=茨城・宮崎で単純化できますが、きゅうりのような場合どこまで覚えておけばいいかというのは、なかなか難しいです。子供たちに知識として覚えてほしいのは作物の順位以上に促成栽培という栽培に関する知識です。それに関連する知識として出題するにはきゅうりよりピーマンという判断を問題をつくる側が判断しているものと思われます。

ちなみに、受験学年になって改めて地理の復習をすると、促成培と漢字を書き間違いする人が続出するので注意しましょう。もちろん、直近で裁判所を学習したために発生するよくある間違いです。


予習シリーズ社会解説 「4年上第12回 冬に晴れる日の多い地方のくらし」

高知県今回は高知県の登場です。

高知県はもともと入試で出題されることがはっきりしている都道府県です。夏の降水量が多い太平洋側の特徴的な雨温図と、冬でも暖かい気候を生かした促成栽培は入試の定番です。

予習シリーズでは最初にビニールハウスの説明が載っています。これは意外と曲者です。郊外の住宅街で生活している生徒ならビニールハウスぐらいみたことがありますので、「見たことあるよね」で終わります。しかし、都心エリアだと「ビニールハウスを見たことがない」という生徒も一定数いるので、授業をしながら最初に反応を見ておく必要があります。

夏の高知平野に多くの雨が降る理由が図表で説明されていますが、四国山地太平洋(漢字間違いが多い字です)・黒潮(日本海流)季節風といったキーワードは極めて重要です。また、夏の季節風が南東から吹くというのは確実に覚えさせたいところです。季節風は大陸と海洋の気温差によって発生する風なので、夏は温められやすい大陸に向けて、海から空気が流れ込みます。季節風発生のメカニズムまで詳しく説明できる必要は社会科教師にはありませんが、生徒に質問されたときにある程度説明できる必要はあります。4年生のテストでは記述問題が出題されるわけではありませんが、「なぜ高知県(太平洋側)では夏の降水量が多くなるのか」を問う問題は定番です。

促成栽培は冬でも暖かい気候を生かして、本来は夏に栽培する野菜を育てる農業です。具体的にはピーマン・なすといった実を食べる野菜があてはまります。いわゆる夏野菜です。促成栽培で育てる作物、育てない作物を聞く選択問題は定番なので、「促成栽培→実を食べる野菜を育てる」という知識は必要です。ちなみに、今の段階では近郊農業は習わないので大勢には影響しませんが「実を食べる野菜→促成栽培」ではないのは教える側として注意が必要です。

促成栽培のメリットは「ほかの地域が出荷していない時期に出荷するため高く売れること」です。これも定番ですね。逆にデメリットで教えておきたいのは言葉で覚える必要はありませんが「ハウス病」です。ハウス病とは高温のビニールハウスで長時間労働することで農業従事者の健康に害がでることです。また、内外の気温差も健康に悪影響を与えます。
本来、野菜は旬の時に旬の野菜を食べるのが王道です。そこから外れるというのはどこかで無理がでてくるということでしょう。このあたりの生活向上の便利さに隠れた課題に目を向けることが、4年生の社会では重要ですね。


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