「 嬬恋村 」一覧

入試に出る町村

かつては、3000以上あった地方自体も平成の大合併で約1700まで減少しました。その内、減った自治体の大半は町や村です。市に合併された町村や、町村同士で合併して市になった場合もあります。そんな中、現在の入試でも登場する町村を今回は紹介します。
ちなみに、社会科では通常、「○○市」の「市」は省略して「○○」と書いても正解になることが大半です。しかし、町村は省略すると不正解になります。今回紹介するのは、その「町村」をつけて紹介する自治体です。平泉町(岩手県)や小笠原村(東京都)のように自治体ではなく地域で登場する場合は紹介していません。

六ケ所村(青森県)

核燃料再処理工場が建設中の下北半島の根元にある自治体です。

大潟村(秋田県)

かつて日本で二番目に広かった湖である八郎潟を干拓してつくられた村です。現時点で、合併などではなく新たにつくられた最後の自治体です。東経140度と北緯40度が交差する地点にあります(日本の陸地で経度・緯度を10度ずつに区切った場合交差する唯一の場所)。

下仁田町(群馬県)

こんにゃくいもやねぎの栽培で有名。

嬬恋村(群馬県)

高冷地農業(抑制栽培)でレタスなどの高原野菜の栽培が盛ん。

東海村(茨城県)

日本で最初に原子力発電が行われた村です。昔は、出題頻度はもっと高かったのですが福島第一原発事故以降、出題が減少しましたね。

府中町(広島県)

広島市に周囲を囲まれた自治体です。自動車会社のマツダの本社があることで有名な企業城下町です。ただ、町名を聞く問題はまず出題されないですね。


キャベツの収穫量の多い市町村ベスト20

都道府県単位では、愛知県と群馬県が毎年1位争いをしている農作物がキャベツです。キャベツの旬は本来冬ですが、品種改良や夏に高原で栽培することで一年中食べることができる作物になっており、厳密な意味では旬がない作物といえます。

順位 都道府県 市町村 季節 収穫量(t)
1 群馬県 嬬恋村 夏秋 228,700
2 愛知県 田原市 冬春 135,600
3 千葉県 銚子市 冬春 86,200
4 愛知県 豊橋市 72,800
5 神奈川県 三浦市 冬春 39,040
6 岩手県 岩手町 夏秋 16,900
7 神奈川県 横須賀市 冬春 16,250
8 長野県 南牧村 夏秋 11,600
9 兵庫県 南あわじ市 冬春 11,170
10 神奈川県 横浜市 春夏秋冬 10,710
11 群馬県 長野原町 夏秋 9,620
12 長野県 佐久市 春夏秋 8,786
13 千葉県 旭市 冬春 7,960
14 大阪府 泉佐野市 冬春 7,208
15 千葉県 野田市 冬春 6,620
16 福岡県 北九州市 冬春 6,530
17 兵庫県 神戸市 冬春 6,330
18 和歌山県 和歌山市 冬春 6,190
19 熊本県 八代市 6,080
20 長野県 小諸市 春夏秋 6,024

おそらく入試で最もでる「村」、それが高冷地農業で有名な群馬県嬬恋村です(かつては、日本で最初の原子力発電所がつくられた茨城県東海村も入試に出る村でしたが、福島の原発事故以降、東海村の出題頻度は下がっています)。農産物の生産地で特定の地方公共団体名が出てくること自体が珍しいのですが、こうやって数値でみるとそれも納得できます。浅間山のふもとにある嬬恋村は温泉やスキー場といった観光資源も豊富です。

2位の田原市は渥美半島にある市町村で、日本で最も農産物の生産額が多い市町村です。伝承菊も有名です。3位銚子市はだいこんでも上位に入ってきていました。社会科では銚子港のイメージが強いですが、近郊農業も盛んなことが分かります。

意外なのが、横浜です。横浜市は広いですし、近くには近郊農業の一大拠点・三浦半島があるのでランキングに入ってくることはそれほどおかしくないのですが、すごいのは生産時期が一年中だということです。高原野菜の季節である夏秋キャベツでも1,000tを超える生産量があるキャベツの一大拠点です。


予習シリーズ社会解説 「4年下第2回 ふるさとじまん(2)~関東地方~」

第2回は日本の中心地である関東地方です。

関東地方についてよく聞かれるのが「東京都の県庁(都庁)所在地をどう書けばいいか」という問題です。予習シリーズにはこう書かれています。

東京23区は、一つの都市と考えられています。都道府県庁所在地は、都市名で示すため、都庁所在地は東京と示されます。

ただ、東京都庁自体は新宿区にあるためテキストによっては都庁所在地を新宿区としてある場合もあります。東京都のウェブサイトをみると

  1. 都道府県庁の位置は、条例でこれを定めるよう、地方自治法で定められている。
  2. 東京都では「東京都庁の位置を定める条例」により、東京都新宿区西新宿二丁目と定めている。

これを見ると、法的には東京都の都庁所在地は新宿区ということです。異なる答えが2つあり、学校のテストだと教科書の表記や、学校の先生の指導通りの答えを書かないと不正解になってしまうことがよくあります。ウェブで検索しても、この質問はよくされていますね。入試社会の観点では「東京都の都庁所在地を問う問題は絶対出題されないのでどっちでもいい」です。入試では、できるだけ複数の解答が出る微妙な問題は作りたくありません。東京都の都庁がある区を答えさせる問題が首都圏の入試で出題される可能性はありますが、それ以外では無視してもいい内容です。

むしろ、他の都道府県の県庁所在地が重要です。まず、群馬県・栃木県・茨城県の北関東勢です。東京のテレビではディスられることが多い地域ですが、実のところ人口や産業といったデータを見ると、勢いのある都道府県たちです。すべて県庁所在地が県名と異なり、場所も混同しやすいので、意識して覚える必要があります。
あと、要注意は神奈川県です。関東地方在住の人には意外かもしれませんが、神奈川県の印象はものすごく薄いです。なぜなら、横浜のイメージが強すぎるからです。子どもたちは平気で「横浜県」といったりします。

東北地方を学習した後に、関東地方をみると覚える内容が少ないように感じます。関東地方の最大の特徴は「人口が多い」ことです。小4段階では面積・人口の数値を使った問題は出題されず、その都道府県に関するキーワードを覚える作業が中心になります。また、工業は小5で学習する内容なので、この段階では伝統的工芸品に触れる程度です。
東京都…首都
神奈川県…横浜港
埼玉県…市の数が日本一
千葉県…成田国際空港
茨城県…水郷
栃木県…日光東照宮
だけで、今回は事足ります。例外は群馬県で、からっ風屋敷森嬬恋村(ちなみに嬬は無理に漢字で覚えなくても今はいいです)と高原野菜、こんにゃくいもと覚える要素が多いですね。


予習シリーズ社会解説 「4年上第18回 高い土地のくらし」

レタス高原野菜の栽培といえば、八ヶ岳のふもとの野辺山原(長野県)というのは社会科の常識です。
高原野菜というのはすずしい高原に夏に栽培される野菜のことで、レタス・キャベツ・はくさいなどを指します。高原野菜にあてはまる作物を答えさせる問題は定番で、本来冬に食べる「葉を食べる野菜」というのが基本的な見分け方です。

毎年何の疑いもなく、高原野菜=野辺山原と教えてきましたが、ふと「本当にそうなのか」と疑いたくなったので少しだけ調べました。

夏秋キャベツ 夏冬レタス 夏はくさい
1位 群馬県嬬恋村 228700t 長野県川上村 88300t 長野県南牧村 52600t
2位 岩手県岩手村 16900t 長野県南牧村 28100t 長野県川上村 40300t
3位 長野県南牧村 11600t 群馬県昭和村 24400t 長野県小海村 23600t
4位 群馬県長野原町 9620t 長野県塩尻市 14400t 長野県佐久市 8640t
5位 長野県佐久市 8470t 長野県上田市 13000t 長野県南相木村 8230t

想像以上に「おっしゃる通りでした」という結果です。予習シリーズにもある日本で一番高い地点にある野辺山駅があるのが南牧村です。また、小海村、川上村、南相木村は隣接自治体です。それにしても、嬬恋村のキャベツの圧倒的さには改めて驚かされます。

野辺山原の雨温図をみると、8月の気温が20度を超えていません。これは、一般的な感覚でいえば夏らしい夏がないことを指します。第11回の帯広市の雨温図と比較すると同じくらい寒いことがわかります。

野菜づくりの工夫については、入試でもそれほど出題されるわけではありません。出題されるのは、新鮮な配送をするための工夫です。もともと、高冷地農業(ただし、この単元ではこの用語はでてきません)など生産時期をずらす農業のメリットは、競合相手が少ないので高い値段で売れるというものがあります。さらに、コンピューターで少しでも高い値段で売れるところに送り先を決めるという努力をしていることは触れておきたいです。
農業協同組合(農協)・コールドチェーンといった用語は覚えておきたいです。大人からみると農協は知ってて当たり前感が出がちですが、子どもたちにはなじみのないものです。コールドチェーンは将来的にぜひ用語の説明ができるようにしていきたいです。高原野菜の栽培が盛んになった理由は技術の進歩で新鮮なまま運ぶことができるようになったというのが大きいからです。

学習を深めるページでは東京に出荷されるレタスの産地がグラフ化されています。ここでは、必ず季節ごとにどこが多いかを説明するのではなく子どもたちに発言させます。最近の入試ではグラフの読み取りが出題されますし、子どもたちは思いのほかグラフを読めません。


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