いつも工業のデータばかり紹介していたので、しばらく農業のデータを紹介したいと思います。まずは、日本人の主食である米からです。実際の入試では市町村名は出題されないので、どの平野・盆地に位置しているかを書いておきました。
水稲収穫量の多い市町村(2017年)
順位 | 都道府県 | 市町村 | 収穫量(t) | 平野・盆地名 |
1 | 新潟県 | 新潟市 | 133,700 | 越後平野 |
2 | 秋田県 | 大仙市 | 73,700 | 横手盆地 |
3 | 山形県 | 鶴岡市 | 64,300 | 庄内平野 |
4 | 新潟県 | 長岡市 | 62,400 | 越後平野 |
5 | 秋田県 | 横手市 | 61,900 | 横手盆地 |
6 | 秋田県 | 大潟村 | 60,900 | 八郎潟干拓地 |
7 | 宮城県 | 登米市 | 58,800 | 仙台平野 |
8 | 新潟県 | 上越市 | 57,500 | 高田平野 |
9 | 岩手県 | 奥州市 | 55,000 | 北上盆地 |
10 | 宮城県 | 大崎市 | 54,900 | 仙台平野 |
11 | 宮城県 | 栗原市 | 52,400 | 仙台平野 |
12 | 青森県 | つがる市 | 48,500 | 津軽平野 |
13 | 山形県 | 酒田市 | 44,800 | 庄内平野 |
14 | 富山県 | 富山市 | 44,000 | 富山平野 |
15 | 岡山県 | 岡山市 | 43,900 | 岡山平野 |
16 | 福島県 | 郡山市 | 43,800 | 郡山盆地 |
17 | 新潟県 | 新発田市 | 43,500 | 越後平野 |
18 | 岩手県 | 花巻市 | 40,600 | 北上盆地 |
19 | 北海道 | 旭川市 | 37,500 | 上川盆地 |
20 | 北海道 | 岩見沢市 | 37,000 | 石狩平野 |
見ての通り、名だたる米どころが並んでいます。トップの新潟市は政令指定都市でありながら、圧倒的な1位です。越後平野といえば、かつては湿田だった土地を暗きょ排水により乾田に改良し、農業機械(コンバインなど)が導入しやすくなったこと、冬は雪が降るので農業ができない水田単作地帯というあたりが入試でもおなじみです。
仙台平野・庄内平野といった入試でも頻出の地形名が並んでいますが、市町村名に聞き覚えのない都市がいくつかあります。奥州市や大仙市など平成の大合併で市町村名が変わった都市が多いためです。
ちょっと意外なのが、岡山市です。瀬戸内はもともと雨が降らないので稲作のイメージがあまりないんですよね(実際岡山県は18位)。ただ、県南部にある岡山市は、北部にある山地でそこから高梁川などの河川により水が供給され、日照時間も長いので米作りがしやすい環境です。
あと、言われてみれば岡山で農業といえば三大干拓地の1つである児島湾があるんですね。児島湾の地域は、岡山市に含まれる部分も多いため岡山市が上位に入ってくるのも納得です。