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予習シリーズ社会解説 「5年上第7回 日本の貿易」

貿易に関する知識は、農業をテーマに問題を作っても食料輸入に関する問題を作れますし、工業をテーマに問題を作れば資源の輸入や自動車の輸出などに関する出題ができます。つまり、いろんな分野の問題に顔を出せる便利なテーマということです。

予習シリーズでは最初に大豆などの輸入相手先がグラフで載せられています。少し離れたところに食料品の輸入が増えているというテーマで小麦などのグラフも載っています。同じジャンルのグラフが別々に構成されているのですが、授業ではまとめて解説しますね。今回登場している貿易品と貿易相手国を表にまとめるとこのようになります。

品目 1位 2位
大豆 アメリカ ブラジル
肉類 オーストラリア
小麦 カナダ
とうもろこし
衣類 中国 ベトナム
野菜 アメリカ
魚介類 チリ
石炭 オーストラリア インドネシア
鉄鉱石 ブラジル
原油 サウジアラビア アラブ首長国連邦
自動車 ドイツ アメリカ
木材 カナダ

グラフだけ見ると、いろんな国が出てきているように見えますが、表にして色付けするとアメリカ・中国・オーストラリアだけで半分ぐらいを占めることが分かります。まず、その意識を生徒に持ってもらうことが大切ですね。
ここで掲載されていない輸入品目でいうと天然ガス・綿花あたりがありますが、今回は触れません。

私が子どものころは最大の貿易相手国=アメリカでしたが、すっかり中国になってしまいました。アメリカが減っているのではなく中国が増えているんですね。ちょっと余裕のあるクラスでは輸入相手国の上位、サウジアラビア・オーストラリア・アラブ首長国連邦の共通点を聞いたりします。資源国というのが答えです。

現在の日本では、以前ほど加工貿易に偏っているわけではありませんが、それでも加工貿易は日本の貿易を語る上での重要なキーワードです。日本の貿易の昔と今というグラフでは日本の貿易の変化が読み取れます。
かつて(1934~1936年)は、せんい原料を輸入し、せんい品に加工して輸出していました。その後、原油を輸入し機械類を輸出する典型的な加工貿易の時期を経て、加工貿易を行いつつも逆輸入により製品の輸入が増えているというのが読み取れる内容です。テストではここででてきた品目を記号でグラフに当てはめる問題が出題されます。

日本の主な貿易港についてはまず成田国際空港ですね。地図を使って場所を確認しましょう。この時期ですと、千葉県と確認できない可能性があります。このあたりは地域差があって、関西圏ですと千葉県はちょっと身近ではない場所なので覚えていない子もそれなりにいるでしょう。首都圏でここで地図を見て千葉県を言えない生徒はちょっと危険ですね。
貿易港から輸出入されている品目はおおまかな理解で大丈夫です。つまり、空港からは集積回路など小型のもの、名古屋港・横浜港からは石油を輸入し自動車を輸出、東京港・神戸港は衣類・食料品の輸入という3分類です。名古屋港と横浜港、東京港と神戸港の区別は貿易額の違いで見分けましょう。

ワシントン 最後に、円高・円安についてです。円高という言葉を知っていても大抵の生徒は逆にとらえていることがほとんどです。つまり、1ドル=100円が1ドル=200円になると円高だという勘違いです。ここで「円高というのは円の価値が高くなることなんだ。そうすると、1ドル=100円と1ドル=200円どちらかが円の価値が高いかな」という質問をします。それでも迷っている場合は、「1ドルのものを安く買えるのはどっち?」と付け足します。ここで、大半の生徒は1ドル=100円のほうが円の価値が高いことに気がつきますね。
そこで、さらに付け足して「1ドルのものを買いに行くというのは輸出かな輸入かな?」と聞きます。ここは輸入という答えが出るので「じゃあ、円高になると輸入が有利になるということだね」という結論に持っていきます。
この手の説明のコツは数字を極端にすることです、予習シリーズでは1ドル=100円と1ドル=80円というありそうな数値を使っています。教材としては当然の配慮ですが、授業ではその必要は薄いです。先ほど200円という現実的ではない数字を例に出したのは分かりやすさを優先したためです。授業においては、教材を咀嚼したうえで自分のやりやすい形にアレンジをすることが重要です。


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