「 授業の心構え 」一覧

塾講師には声色の使い分けが必要

プリントを配る先生どんな仕事でも状況に応じて話し方を工夫する必要があると思います。塾講師というのは仕事柄、いろいろな声色・喋り方を使い分けることが求められます。ざっと箇条書きにすると

  • 小学生低学年と話すとき
  • 小学生中学年と話すとき
  • 小6受験生と話すとき
  • 中学生と話すとき
  • 生徒に注意をするとき(軽度・中度)
  • 保護者と話すとき

ざっとこれぐらいでしょうか。

小学生の低学年としゃべるときは、話す内容はもちろんですが、とにかくゆっくり丁寧にしゃべります。自分の実際の目線もできるだけ下げて、生徒を上から見下ろしすぎないように注意をします。

中学年になるともう少し砕けた感じになります。ただ、新しく入ってきた生徒がいる場合は、改めてゆっくり説明することもあります。私は中年男性なので、若い先生に比べてどうしても構えられることが多いので、初めての授業の入りは特に気を使います。

小6受験生はそれに比べてはるかに楽です。6年生ともなると一定期間授業をしているので、こちらがどんな感じで授業をしているか分かっているからです。とはいえ、受験生というのは精神が不安定になりがちなので不用意なことをいわないように心がける必要はもちろんありますし、ずっと授業をしているからと言って通じないことだってたくさんありますからね。
季節講習だとありがちな時間割なのですが、小3の授業をした後に小6の授業をするとテンションが全然違うので一瞬調整に戸惑います。

中学生に対しての話し方はそれほど意識しません。ただ、初対面の生徒がいるときは当然ですが丁寧ですね。中学生の場合は学年以上に学力クラスでしゃべる速度が変わります。上位クラスでは、どんどんしゃべって板書できますが、中下位クラスで同じことをすると、生徒がアップアップになります。その差が学力の差に直結しているとも言えますが。

生徒に注意をするときは、特に声色を使い分けます。たとえば、事務所にいるときに校舎全体が騒がしいなと感じたときは高い声(私はもともと声が高いです)で校舎全体に響くイメージで注意しますし、授業中に注意をするときは普段よりも低い声で話します。

保護者の方は当たり前ですが、大人ですから喋り方も変わります。たとえば、挨拶一つとっても生徒にするあいさつと保護者に対するあいさつでは微妙に変えています。生徒に対して、あまりかしこまった挨拶をすると心理的な距離感が広がってしまいますが、保護者にはその距離感が必要です。だから、生徒と保護者が一緒に来た場合、イントネーションの違うあいさつを2回にすることになります。

塾講師にとって、声は武器なのです。


予習シリーズ社会解説 「4年上第6回 健康で住みよいくらし」

日本という国は世界的にみても降水量の多い国です。降水量の少ない中央高地や瀬戸内海沿岸でも年間1,000mm程度の降水量はあります。世界でこの降水量を超えるのは、熱帯(熱帯雨林気候・サバナ気候)と日本と同様の温暖湿潤気候の地域でしかありません。

予習シリーズでは「日本は雨の多い国だが、人口も多いので一人あたりの降水量は、砂漠の国であるサウジアラビアよりも少ない」という話が載っています。水を資源として見たときの重要性を語るときによくでるエピソードです。もちろん、科学的根拠のあるデータではあるのですが、水資源の重要性を強調するために、ある大事な面を無視しています。それは、サウジアラビアの面積は日本の約6倍でその大半は人の住めない砂漠であることです。人の全く住んでいない砂漠に降る雨を当然人の生活に使うことはできません。国土が森林と砂漠では保水力も全く違います。
科学的な驚きを与えはしますが、きちんと補足説明をしないと誤解を与えるデータだと思います。

浄水場
牛乳コップ一杯を魚が住めるようにするには約20杯の水が必要であることが書かれています。月ごとのテストでも入試問題でも、何杯必要か記号で答えなさいといった問題が出題することありません。

この単元で気を付けるべきはリサイクルとリユースの違いでしょう。
リサイクル…かんやびんなどを回収した後、資源に戻し工場で別のものに生まれ変わらせること。
リユース…一度使ったものを洗ったりして繰り返し使うこと
というのが説明です。日常生活で使うリサイクルというのは実はリユースであることが多い(リサイクルショップ)のがポイントです。授業では、「ペットボトルを洗って使うのがリユースで資源ごみで出すのがリサイクル」と話します。

実のところ、水やごみといった問題は学校の社会の授業でも比較的時間をかけて説明をされ、また社会見学で浄水場に行くことも多くなじみやすい単元です。覚えることも多くないので、割と気楽な単元です。小4全体を通して言えることですが、覚えることが少ない分こういう単元で「なぜ?どうして?」という発問をすることで考える姿勢を養いたいところですね。


予習シリーズ社会解説 「6年上第6回 日本の産業」

予習シリーズ6年上では第5回まで、いわゆる公民単元を学習してきました。つまり、全て新しい単元を学習していたことになります。この第6回からは新しい内容を取り入れつつも、4,5年生で学習した内容を復習する単元が織り込まれています。この第6回では日本の産業、具体的には農業・林業・水産業・工業・資源の復習をします。

ところで、この6年上から予習シリーズの構成が少し変わっています。まず、説明のページが増加しています。そして、要点チェックが練習問題というやや実戦形式の問題演習になりました。また、サブテキストである実力完成問題集の「まとめてみよう」がサブノート形式の穴うめから一問一答形式の知識確認になっています。
これは個人的意見ですが、この「まとめてみよう」一問一答に力を入れすぎるとドツボにはまります。あくまで知識の確認用であってここで全部覚えようというものではありません。無理をして全部覚えようとすると膨大な時間がかかりますし、実際の問題でそれほど一問一答が出題されるわけでもありません。

この単元を始めると、特に6年生から中学受験の勉強を始めた保護者の方から「量が多すぎて覚えられず困っています」と相談を受けることがあります。こんな直截的な表現はしませんが「1回で覚えきるのは無理です」。先ほど挙げた単元は一度目の学習したときには約半年をかけて学習している単元です。6年から始めていきなりできるわけありません。ここはこらえて1つずつ追いかけていくしかないです。

 正直なところ、一個一個説明するとどれだけ時間があっても足りない単元です。その中で、少し厚めに解説をする分野があります。それは、林業です。林業は4年生の後半で学習してからはなかなかまとまって説明する機会が少ない単元です。今回の単元で書かれていることはもちろん、「植林→下草がり→枝打ち→間伐→伐採」の流れも話します。また、森林が手入れされないことにより発生する問題についても話しておきますね。最近の入試では資源・エネルギー単元の出題が増えており、木材は立派な資源であることを忘れてはいけません。

あと、こういったまとめ単元では授業のすべてを説明に費やさず問題演習解説をできるかぎり入れるようにしています。「演習は宿題で丸付けまでしてくるよう」と指示する人も多いのですが、私は子どもたちが自分できちんと丸付けをしたうえで、解説を読んで理解する手順をふめるという性善説に立っていません。それができない生徒は残れないような最上位クラスはともかく、それ以外のクラスでは確実に問題の解説をして解法の確認をすべきと考えています。


予習シリーズ社会解説 「6年上第4回 国際連合と平和」

国際連合が発足したのは太平洋戦争・第二次世界大戦が終わった1945年です。いつも、授業の導入にこの年号を確認します。私の場合、授業の導入のオーソドックスな形は生徒たちが知っている話をして、そこから新しい学習内容に持ち込むスタイルです。

国際連合 国際連合の成立は1945年10月ですが、4月ごろからアメリカ・サンフランシスコで会議が開かれ、国際連合憲章が採択され、ニューヨークに本部が置かれることになりました。ここで、やや難度の高い話で国連憲章の採択はサンフランシスコで行われたことを知識として確認する問題があります。次に、アメリカの首都はニューヨークではなくワシントンというのも授業中に確認をします。
「国際連合の本部はアメリカの首都ニューヨークに置かれている」
という誤りを含んた文は正誤問題の定番の1つです。

国際連合の仕組みですが、とにかく安全保障理事会です。ここでの定番は「アフロ中イ」です。まぁ、社会の語呂合わせの中でも有名なものです。安全保障理事会の常任理事国メリカ・ランス・シア・国・ギリスの5ヵ国でその頭文字を並べたものが「アフロ中イ」です。
常任理事国のなかで1か国でも反対したら、決定できない権限である拒否権は記述の定番であると同時に、拒の巨を臣と書き間違える生徒が多い字です。拒否権の話をすると、「じゃあ何も決まらないじゃん」「拒否権ずるい」という話になります。前者は「その通りで、冷戦の時はなかなか決まらなかったし、今でもスムーズに話が進むことのほうが少ない」と話し、後者の話は「国際連盟の時に自分の意見が通らなかったら、国連を脱退してしまった大国があってね。脱退されるぐらいならその議案はなかったことにしようという次善の策なんだろうね(満州事変の日本のことです)」と話すと割と納得します。

この回で最大のネックは国連の活動とアルファベットの略称を覚えることでしょう。
国連教育科学文化機関(ユネスコ)…UNESCO
国連児童基金(ユニセフ)…UNICEF
この2つは今回で絶対覚えなくてはいけません。国連の機関で最も出題されるのが、この2つです。この2つを答えるときは特に指定がなければカタカナでOKです。ただ、ユネスコは世界遺産関連であまりに常識問題になってしまったがゆえに、漢字で書かせる問題もたびたび見かけます。ユネスコを漢字で覚えるのは大変です。UNESCOはUnited Nations Educational, Scientific and Cultural Organizationの略で、最近の小学生は学校で英語を習っている機会も多い。scienceのS、cultureのCぐらいならなんとか理解できる生徒も多いです。このあたりを突破口に覚えさせるとよいでしょう。また、以前は中学受験でアルファベットで答えさせる問題は見かけませんでしたが、学校でアルファベットを習っている分、UNESCOと書かせる問題も見かけます。

世界保健機関…WHO
世界貿易機関…WTO
割と覚えやすく、出題頻度もそこそこある2つです。Wがworldというのが分かると少し楽になります。

国際原子力機関…IAEA
国連難民高等弁務官事務所…UNHCR
この2つは核問題と難民問題という今世界が抱えている問題を代表する組織で出題頻度は高まっています。そのあとの内容で登場するので、そこで必ず触れます。

核廃絶に向けての動きで、問題になるのが2017年に採択された核兵器禁止条約です。まだ、予習シリーズでは登場していませんが、過去問題を演習するようになると何度か登場する話題です。現状では、学力の高いクラスなら話を出しますし、そうでないなら触れません。ここでは、元々核拡散防止条約(NPT)、包括的核実験禁止条約(CTBT)と他にも覚えなくてはいけないことが多く、そこまで手が回らないはずです。

他にも、
政府開発援助…ODA
非政府組織…NGO
とアルファベット略称がたくさんでてくる単元です。大人でも、そうそう答えられるものではありません。アルファベットにそれほど慣れていない子どもたちが簡単に覚えられるものではなく、覚えたらすごいという認識は必要です。


予習シリーズ社会解説 「5年上第4回 うつくゆく工業のすがた」

第4回では工業地帯や工業地域といった比較的おなじみの内容が登場します。この単元は「なぜなのか?」という部分は割と少なくて暗記中心の単元といえるでしょう。

まず、この単元で重要なことはグラフをつかった工業地帯や工業地域の区別です。

まず、出荷額についてです。とりあえず、中京工業地帯が出荷額1位は絶対に覚えましょう。そして、北九州工業地帯が最下位です。北九州工業地帯は福岡県単体での工業地帯のため、他の工業地帯と比べると金額的に不利になります。そのため、最近は北九州工業地域と格下げされることも多いです。
京浜・阪神・瀬戸内・関東内陸の2位争いは激戦です。阪神工業地帯京浜工業地帯という古くから栄えている工業地帯の地位低下は覚えておきたいところですが、順位はそれほど意識する必要はありません。なぜなら、年によって微妙に順位が入れ替わったりするからです。テストでは他で判別するポイントがあるので安心してください。

工業種類別では、中京工業地帯の機械工業(赤)と京葉工業地帯の化学工業(緑)の割合の高さが際立ちます。通常、このグラフは複数の工業地帯・地域のグラフがでてきて比較して判断するようになっていますが、この2つだけは単体でグラフが登場してどの工業地帯・地域か答えさせる問題が出てきます。
その他に瀬戸内工業地域の化学工業(緑)と北九州の食料品工業(オレンジ)の割合が割と高いのも覚えておきたいです。
これで、工業別生産額の割合で中京・京葉・瀬戸内・北九州の判別ができることになります。あと、阪神と京浜が並んだときの区別もできるようにしておきたいです。中京・阪神・京浜の三大工業地帯だけでグラフを問う問題が出題され、京浜と阪神を区別する必要があります。阪神工業地帯は金属工業が多く、機械工業がそれほどでもないことを覚えておきましょう。

工業都市に関しては、この回でなんとしても覚えるほどではありません。その後、地域別地理でもう一度学習するからですが、そもそも最近の入試では工業都市の出題はそれほどされません。保護者の方で中学受験をした方は一生懸命憶えたと思うので、子どもにもと思うかもしれませんが、その必要性は薄いです。要点チェックで登場している工業都市を覚えておけたらとりあえず十分です。


予習シリーズ社会解説 「6年上第3回 内閣と裁判所」

第3回で学習する単元は内閣と裁判所です。この時期には「現在の内閣総理大臣を漢字で書くこと」を1度は確認しますね。現在の内閣総理大臣は安倍晋三ですが、漢字で書くとなると意外と難しい。安倍という字は「安部」「阿部」「阿倍」といろいろありますし、歴史では阿倍仲麻呂という人物がいるので間違えやすいですね。現在の日本のリーダーは一般常識なので、今後もくどいほど繰り返し確認しておきます。生徒の答案をチェックしていてこれを間違えているとこちらのダメージが大きいです。ここで名字も出てこない生徒は大変まずい。明らかに、世の中の出来事への関心が不足しています。

説明すると感度の高い生徒が喜ぶのが、永田町と霞が関の説明です。永田町は国会議事堂がある場所の地名で、転じて国会そのものを指します。霞が関は各省庁が立ち並んでおり、行政つまり官僚機構を指します。ニュースを見ていると頻繁にでてくる言葉で、聞いたことがある生徒はそこそこいるのですが、意味は知らないことがほとんどです。ですので、説明させると新しい発見になるんですね。入試に出るわけではありませんが、こういうのは大事です。

省庁といえば、1府12省庁とよばれる行政機関があります。実は、これまでの学習で登場したことがある省庁もあります。
国土交通省→地形図を作成する国土地理院が所属
経済産業省→伝統的工芸品の認定
環境省→公害問題
です。この回で教えておきたい省庁は3つ。まず、総務省です。総務省は地方自治や選挙などを担当する役所で、字面をみて役割がわかりにくいので説明しておきます。あと、予算の作成を行う財務省、子どもたちにとって生活の場である学校教育を担当する文部科学省も説明します。文部科学省は化学と書く生徒がいるので一言触れておきます。

内閣が国会に対して連帯して責任を負うしくみである議院内閣制は漢字間違いが多い字の1つです。必ず、生徒が書いた字を一度チェックさせています。国会議、衆議と字の意味を踏まえて説明をしておきます。

裁判員裁判裁判所では、裁判員制度が最近のホットワードでしょうか。といっても、スタートしてから10年近くたち流行から遠ざかっているかもしれませんが、どういった裁判で裁判員制度が行われるか、どのように裁判に参加するのかが正誤問題で出題されやすいです。重大な刑事裁判の第1審に裁判員は参加します。つまり、裁判員が参加する裁判所は地方裁判所です。そして、裁判員は6人で裁判官3人とともに有罪無罪だけでなく、どれだけの罪に問うべきかということも判断します。中位クラス以上なら最初の段階で説明しておきたいことですね。

最後にでてくる三権分立の表は時間の関係上ここでは板書はほとんどしません。ただし、ものすごく重要です。予習シリーズでもここまで大きな表はないことからも、それがうかがえます。すべて覚えきる必要がある入試でも、最重要の図表です。


予習シリーズ社会解説 「5年上第3回 いろいろな工業」

入試問題のトレンドということでいえば若干出題頻度が落ちているのが、工業に関する単元です。理由はいくつかあると思うのですが、1つには現在の日本を工業国と単純にとらえることができないことです。食の問題や環境、資源・エネルギーと他のテーマが優先されているというのもいえるでしょう。とはいえ、予習シリーズでは3回に分けて学習する重要単元であることに変わりはありません。

自動車工業は現在でも日本の基幹産業です。この単元で登場する自動車関連のキーワードだけで「関連工場」「組立工場」「ジャストインタイム方式」「流れ作業」「ハイブリッドカー」「電気自動車」「燃料電池車」と数多くあります。特に、ハイブリッドカーはハイブリッと間違えやすいので注意が必要です。
おもな国の自動車生産台数のグラフは入試定番の1つですが、最近の入試では日本の自動車の国内生産・海外生産・輸出台数のグラフも頻出です。ただ、このグラフは冷静に考えると輸出が国内生産より多くなるはずがないので、海外生産量が増えているというだけのデータではあります。
自動車の生産工程である「プレス→溶接→塗装→組立」の順序を問う問題もおなじみです。この内容を説明するときは塗装をどのようにやるかということを話します。それを理解すると、組立をした後に塗装をしたら、タイヤや座席がペンキまみれになることがわかるんですよね。同様に、塗装の後に溶接をしたらペンキが剥げます。仕組みを理解することで単純暗記にならない工夫が必要です。

予習シリーズでは「臨海部に位置する製鉄所と石油化学コンビナート」という地図があり、これらが原油など資源の輸入に便利な臨海部に発達してきたことが説明されています。なぜ、臨海部に発達したかを問う記述問題は定番の1つですね。
入試レベルでいうと、製鉄所と石油化学コンビナートの分布の判別が必要になります。川崎市(神奈川県)や倉敷市(岡山県)など鉄鋼業・石油化学工業両方が盛んな都市があるように、この2つの工業がさかんな都市の分布は似ています。似ているからこそ、入試で狙われます。知識として使いやすいのは、四日市市(三重県)、市(大阪府)の石油化学工業でしょう。この2つの都市は入試で他に出題される事項があり、同じ都道府県に大きな鉄工場がないため判別に役立ちます。


予習シリーズ社会解説 「4年上第3回 ものを売る仕事」

スーパーやコンビニで買い物をしたことがない生徒はいません。その意味では、生徒たちにとって身近な単元といえるでしょう。ただ、漠然と子どもに接しているか、「なぜ?どうして?」という関心を普段からご家庭で高めることができているか、そういった家庭での教育力がダイレクトに出る単元といえるでしょう。食事

授業で心掛けているのは日常の何気ない風景に意味があることを生徒に認識させることです。例えば、「スーパーでレジのすぐ横においてある商品は何だと思う?」という質問をします。正解はいくつかあるのですが「ガムや電池といった小さいもの」がその1つです。そこで、そういうのがおいてあるのはなんでだろうと聞きます。答える内容はわりとどっちでもよくて、大切なのはなんでだろうと考えることです。一応こちらで想定している正解は「なんとなくさっと買いやすいものや、ふっと買い忘れに気が付きやすいもの」ですが、それ以外の答えでも全然かまいません。

集団授業をしていると、こういうときに積極的に発言する生徒、発言はしないけど考えてはいる生徒、何も考えていない生徒と3パターンに分かれます。ちなみに、「こいつ賢いな」と思わせるのは何でもかんでも発言するのではなくて、他の生徒が答えられなさそうなときに満を持して発言をするタイプの生徒ですね。

それほど覚えることが多い単元ではありませんが、地産地消といった言葉は入試でも出題されるホットワードです。今の時代、多くの野菜が一年中食べることができます。子どもたちにとって、それは当たり前のことですが本来は当たり前のことではありません。地産地消とは地元でとれた野菜などを地元の店で売り地元の人が食べることですが、そうすることにとって新鮮なうちに輸送コストもかからず消費することができます。過度な地産地消はデメリットもありますが、さすがにそこまでは話しません。

入試に出るというとじゃあ覚えておかないととなるわけですが、受験までずっと覚え続けていないといけないわけではありません。小4でだけ習った語句を小6まで覚え続ているのは困難です。大事なのは、後になって復習したときに、そういえば昔やったなというとっかかりです。


予習シリーズ社会解説 「6年上第2回 国会のはたらき」

私は社会の授業をしていて、授業延長を絶対しないように時間配分をしていています。授業延長をしても、その分で学習をしたことは生徒が覚えていないからです。そんななかで、毎年「時間が足りない」と一番思う単元がこの「国会」です。それだけ量が多いということです。国会議事堂

まずは、定番について。この単元の週テストでbcやsクラスで記述問題で聞かれることはおおよそ2択です。それは、
二院制のメリット→慎重に審議が行える。
衆議院の優越→任期が短く解散があるため国民の意思が反映されやすい
この2つです。記述問題は配点も大きく、意外と定番で出題されるものがあるので、そういったものは授業で触れるようにしています。

二院制のメリットについて触れるということは、衆議院と参議院で任期や定数、被選挙権で違いがあるという説明につながります。このあたりの数字は記号問題で出題される可能性も高いので、aクラスの生徒でも得点源にしてほしいところです。

衆議院の優越について話すということは衆議院の優越がある国会の仕事と、優越のない仕事について触れることになります。国会の仕事については、多岐にわたりますが重要なところばかりなので、ここできちんと説明していきます。

意外とスルーされがちで、きちんと説明しないといけないことが2つあります。
1つ目は「過半数の意味」です。過半数と半分以上は違います。過半数は半分より多いなので、例えば10人の過半数は6人です。
2つ目は「多数決と少数意見の尊重」です。民主主義は最終的に多数決で決まるというのは子どもたちはある程度わかっています。その段階で少数意見も聞いて、その意見も取り入れつつ最終結論を出すという原則は分かっていません。たとえ話として、友達同士で何して遊ぶか決めるとき、いつも多数決だけで決めていたら少数派の人は嫌だろという話をします。現在の入試というのは単なる暗記ではなくこういった思考力が問われます。自分でテキストを見てるだけでは学べないことを伝えるのが授業です。

と、国会の仕事を話していたら時間切れになりやすいのは選挙です。そもそも論として、中学校の教科書では選挙と国会は別単元です。1回の授業でこれをぜんぶやるのはなかなかしんどいです。選挙は第8回で、一票の格差について説明する必要があるので、生徒の習熟度に応じて詳しい説明を回してしまうのも1つの方法です。


予習シリーズ社会解説 「5年上第2回 地下資源と電力」

この単元ではまず、石油・石炭・鉄鉱石といった地下資源について学習します。日本は地下資源に乏しいため、ほぼ輸入に頼っておりそれらの輸入相手国は定番問題の1つです。輸入相手国を覚えるときに、国名を問わずに地図から記号で選ばせる問題もよく出題されます。石油の輸入相手国1位のサウジアラビアあたりは、イスラム教や中東の話で今後も登場する国なので、確実に触れておきたいです。

オーストラリア資源の輸入相手国で最重要なのは鉄鉱石・石炭の輸入相手国1位オーストラリアです。これを覚えるのはそれほど難しくありませんが、意外とオーストラリアの場所を知らない生徒がいるので、これぐらいは知っているだろうという思い込みは危険です。
テストで石炭と鉄鉱石の輸入を見分ける時に鉄鉱石の輸入2位がブラジル、石炭の2位はインドネシアという知識が重要です。
なお、鉄と鉄石で漢字間違いが頻発しますので気を付けましょう。

液化天然ガスの順位は現状、年によって前後しますので順番で覚える必要はありません。

電力に関しては発電所の分布と発電のエネルギー源の変化のグラフが重要です。また、それぞれの発電の長所・短所にも触れておきたいところです。
ここで、問題になるのは原子力発電所についてです。2011年の福島第一原発事故により、原子力発電を取り巻く環境は大きく変わりました。教える我々にとっては東日本大震災というのはまだまだ生々しい記憶として残っているものですが、生徒にとっては違います。現在小5の生徒は当時は幼稚園です。原子力発電所で事故があったという話を生徒は知らないものとして授業をしています。
ちなみに、放射線放射性物質の違いがわかりにくいですが、レントゲンで使われるエックス線などの物質を放射線といい、それを出す物質が放射性物質です。そして、放射線を出す能力のことを放射能といいます。ですので、「放射能を浴びる」という言葉は誤用です。昔は、この違いを意識する必要はなかったのですが、やはり震災後は意識して説明しています。
例え表現としては、銃が放射性物質で、弾が放射線でそれを打ち出す能力が放射能という説明の仕方をしていますね。

自然エネルギーで重要なのは太陽光発電ですが、中学入試においては地熱発電も注意が必要です。火山の多い岩手県・大分県に多くある事、火山国である日本はエネルギーは豊富だが周囲は観光地になっており開発が難しいといった話も入試では出題されます。

都市鉱山という言葉も最近の入試ではよく出てきます。使われなくなった電気機器に含まれている金属を資源としてみる考え方です。こういう新しめの用語は言葉の意味を問う記述問題もよく出題されますね。


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