「 昭和時代 」一覧

予習シリーズ社会解説 「5年上第17回 昭和時代(1)」

1929年 世界恐慌
1931年 満州事変
1932年 満州国建国、五・一五事件
1933年 国際連盟脱退
1936年 二・二六事件
1937年 日中戦争
1938年 国家総動員法
1939年 第二次世界大戦
1940年 日独伊三国同盟
1941年 日ソ中立条約・太平洋戦争
1945年 沖縄戦、広島・長崎原爆投下、ポツダム宣言受諾

この単元に関する必須事項をざっと並べただけでこのようになります。これだけ短い期間に出来事が連続している場合、語呂合わせで全部を覚えては絶対にいけません。語呂合わせの表現が同じようなものばかりになってしまいますし、そもそも流れを理解することが重要だからです。

満州事変に関しては柳条湖事件をきっかけにおきたことも当然出題されます。満州国建国に批判的だった犬養毅が暗殺され、国際連盟を脱退したというのが一連の流れです。もちろん、実際の歴史ではここまで単純ではないことは承知していますが、受験社会では一定の単純化が求められます。

日中戦争は、北京郊外の盧溝橋での衝突をきっかけに起きたことが重要です。まず、北京郊外です。よくあるひっかけが「中華民国の首都の北京郊外で…」というものです。当時の首都は南京ですので注意しましょう。また、盧溝橋事件と柳条湖事件は混同しやすいので気を付ける必要があります。授業では、橋を境ににらみ合いをしていた日中軍のちょっとした衝突がきっかけで戦争に突入したという話をして、日中戦争開戦の様子をイメージ化させ、盧溝”橋”を印象付けます。

この単元は、出来事が次々と起きますが、次々と起きる分説明はしやすいです。ただ、少しデリケートな回ではあります。その象徴が南京事件もしくは南京大虐殺です。教える側にも教えられる側の後ろにいる保護者にも政治的な志向があり、それが表面化しやすい内容です。そんな事実はなかったと主張する人までいる内容ですが、規模について議論はあるものの事実と知ってあったことは間違いないことです。できるだけ、さらっと南京事件として触れるようにしてます。虐殺をさけるのは純粋に漢字が難しいからです。

国家総動員法は「政府が議会の承認なく物資や人を戦争に投入できる」という内容の記述ができるようにしたいです。テキスト冒頭の金属を供与して武器にあてた話にもつながってきます。陶器の通貨や竹のランドセルは入試でも話題として出てきますね。
植民地に対しては「日本語・日本の歴史の教育を行い、戦争・工場に動員した」という話はします。強制性は判断が難しいので、私は深入りしません。個人的には、国内でも工場への動員があった以上、同様のことが行われていた考えるのは筋だと思いますが。

第二次世界大戦はドイツがポーランドに侵攻したことで始まったこと、ドイツの指導者ヒトラーがユダヤ人を迫害したこと辺りは触れます。アウシュビッツや杉原千畝は初めて授業をするときに触れる余裕があるかと言われれば微妙ですね。

太平洋戦争の起きた原因は「石油などの資源を求めて東南アジアに進出した結果、アメリカ・イギリスと対立した」という点に集約させて説明しています。そのため、1941年の開戦については、真珠湾だけではなく、マレー半島に侵攻したことも重要視しています。

ここからは、ある意味シンプルです。戦時中のくらしは学徒出陣と勤労動員が混同しやすいですが、言葉の意味を考えればわかるはずです。
そして、1945年です。東京大空襲→沖縄戦→ドイツ降伏→広島原爆→ソ連が満州に侵攻→長崎原爆→ポツダム宣言受諾(→国際連合成立)と、1年の中でとんでもない並び替え問題が成立します。まちがいなく、歴史の中で最重要年号でしょう。
沖縄戦では県民の5分の1が犠牲になったことは必ず触れます。今に続く沖縄基地問題の原点です。考え方はいろいろあると思いますが、まず知ることが大切です。
広島(8/6)・長崎(8/9)・敗戦(8/15)の日付は、大人になって知らなかったら恥をかく一般常識と言い切って教えています。なお、語呂合わせは「ハ(8)ム(6)食って吐(8)く(9)と合わせて(6+9=)15で敗戦」といっています。最後に下品になりましたが、語呂合わせは下品なほうが覚えるんですよ…。


予習シリーズ社会解説 「6年上第16回 政治・外交史(4)」

歴史の入試問題で難しい問題の1つに指定された内容を時代順に並べ替える問題があります。具体例をあげてみましょう。

)次のア~エを時代の古い順に並べ替え記号で答えなさい。
ア.吉野ケ里遺跡 イ.三内丸山遺跡 ウ.大仙古墳 エ.岩宿遺跡

答)エ→イ→ア→ウ(旧石器→縄文→弥生→古墳)

並べ替えの問題を正確するには複数の知識で、それがどの時代の出来事かを把握しておかなくてはなりません。上の問題の場合、4つの遺跡の時代を覚えていることが求められます。簡単に幅広い知識を確認する方法として、並び替え問題というのは入試問題で重宝される理由です。ただし上の問題の場合、別の問題で4つの遺跡の名前を答えさせたり、場所を聞いたりすることは構成上難しくなります。新しい単元の確認テストでは出題できる内容は限られています。そのため、週単位のテストでは並べ替えの問題はそれほど出題されず、全範囲に近いテストほど出題が増えます。

前置きが長くなりましたが、明治から昭和までというのは短い期間の間に多くの出来事があり、それぞれに関連性の深い出来事が多いです。ということは、並べ替えの問題が大変よく出ます。どんな問題が出題されるか見てみましょう。

)次の各問いのア~エを時代の古い順に並べ替え記号で答えなさい。

① ア.日露戦争 イ.日清戦争 ウ.八幡製鉄所の建設 エ.第一次世界大戦
② ア.三国干渉 イ.イギリスとの間で領事裁判権の撤廃に成功する ウ.日清戦争 エ.甲午農民戦争
③ ア.原敬が内閣総理大臣になる イ.ロシア革命 ウ.第一次世界大戦がはじまる エ.米騒動
④ ア.二・二六事件 イ.五・一五事件 ウ.満州事変 エ.日中戦争
⑤ ア.日中戦争 イ.第二次世界大戦の開始 ウ.国家総動員法 エ.太平洋戦争
⑥ ア.広島原爆投下 イ.長崎原爆投下 ウ.ポツダム宣言受諾 エ.ソ連が満州に侵攻
⑦ ア.サンフランシスコ平和条約 イ.中華人民共和国建国 ウ.韓国と北朝鮮が分離独立 エ.朝鮮戦争
⑧ ア.日本が国際連合に加盟 イ.日ソ共同宣言 ウ.日中共同声明 エ.沖縄が日本に返還される

)①イ→ウ→ア→エ ②イ→エ→ウ→ア ③ウ→イ→エ→ア
④ウ→イ→ア→エ ⑤ア→ウ→イ→エ ⑥ア→エ→イ→ウ
⑦ウ→イ→エ→ア ⑧イ→ア→エ→ウ

まず、①明治後半から大正時代におきた大きな戦争の並べ替えです。八幡製鉄所は日清戦争の賠償金でロシアとの戦いに備えてつくられたものですので日清と日露の間にきます。
②はイ・エ・ウは全て1894年の出来事です。特に、甲午農民戦争をきっかけに日清戦争がはじまったというのは基本知識のため、同じ年にもかかわらず並べ替え問題が成立する稀有な例です。
③は第一次世界大戦中にロシア革命が起き、シベリア出兵などをきっかけに米騒動になり当時の内閣が倒れ初の本格的政党内閣である原敬内閣ができたという一連の知識を問う問題になります。
④は満州事変から日中戦争への流れを聞く並べ替え問題ですね。
⑤は日中戦争から太平洋戦争への流れを聞く問題です。ここに、1940年の日独伊三国同盟を加えていく場合もあります。
⑥は1945年の並べ替えです。1945年は社会科において特別な年号で、この年だけで様々な並び替えが成立します。
⑦は1948年から1951年の並べ替えです。なんとなく朝鮮戦争を前に持ってきてしまいがちですね。
⑧は1951年と1972年の並べ替えです。日ソ共同宣言を結んだことで日本が国際連合に加盟できるようになったことと、沖縄返還で当時の佐藤栄作内閣がおわり、日中共同声明は田中角栄首相に代っていたことを確認できる問題です。

ここで大事なのは年号を丸暗記するだけで対応しないことです。年号を語呂合わせで覚えるのは有効な暗記手段ではありますが、それだけでは対応しきれません。あくまで、歴史の流れをつかんでおくことが重要です。良い問題であればあるほど、その流れを確認できるような問題を作ってきます。そもそも、今回挙げた並べ替えの年号はほぼ全て1900年代の出来事で全部語呂合わせでつくろうとすると同じような表現が続いてごちゃごちゃになってしまいますね。


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