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米の産出額が多い市町村ベスト20

今回から紹介するデータは「市町村別農業産出額」です。これまでは「収穫量」つまり量でしたが、これからは「産出額」つまり、金額がベースになります。最初は米からです。

市町村別農業産出額・米
(2016年 単位は千万円)
順位 都道府県 市町村 データ 地域
1 新潟県 新潟市 3,304 越後平野
2 新潟県 長岡市 1,602 越後平野
3 秋田県 大仙市 1,419 横手盆地
4 山形県 鶴岡市 1,325 庄内平野
5 新潟県 上越市 1,319 高田平野
6 秋田県 横手市 1,170 横手盆地
7 宮城県 登米市 1,157 仙台平野
8 宮城県 大崎市 1,117 仙台平野
9 秋田県 大潟村 1,112 八郎潟干拓地
10 岩手県 奥州市 1,060 北上盆地
11 宮城県 栗原市 1,030 仙台平野
12 新潟県 新発田市 1,016 越後平野
13 富山県 富山市 946 富山平野
14 山形県 酒田市 943 庄内平野
15 岡山県 岡山市 932 岡山平野
16 青森県 つがる市 857 津軽平野
17 福島県 郡山市 855 郡山盆地
18 岩手県 花巻市 778 北上盆地
19 千葉県 香取市 764 関東平野
20 北海道 岩見沢市 742 石狩平野

といっても、米は他の作物に比べると量と金額が比例する作物です。多少の前後はありますが、収穫量と同じ市町村がランクインしています。

今回は5位上越市に注目します。新潟県といえば越後平野というのが社会科的知識です。上越市のある高田平野は越後平野に隣接しています。歴史でいうと、上越市は上杉謙信の居城として有名な春日山城など越後の政治・経済の中心地でした。
ちなみに、上越市は上越新幹線は通っていません。上越市の「上」は越後内を上・中・下の3地域に分けたうちの一つで、上越新幹線は「上州(群馬)と越後(新潟)」に由来するからです。北陸新幹線は上越妙高駅が通っています。


予習シリーズ社会解説 「4年下第11回 米づくり~日本の農業(1)~」

予習シリーズ4年下はこの第11回から実に6回にわたって日本の農業を取り上げます。食というのは人間の生活の根源であり、地形環境などに左右される農業は受験社会としても出題の幅を広くとれ極めて重要な単元です。
特に、今回の単元で学習する米は言うまでもなく日本の主食で、日本文化の象徴の1つといえるでしょう。それを分かってもらうために、授業で「炊く前の状態は米というけど、炊いた後はご飯という。英語では両方ともriceだけど、日本語では使い分けている。なんで使い分けるかというとその必要があるからである。さらに、ご飯という言葉が食事のことを言うように米=食事といえるほど同じものとして見られている」という話をします。

まず、米作りの盛んな地域ですが、その前に今回の単元で覚える必要はそれほど高くありませんが、米はもともと気温が高く雨が多い熱帯の植物であることは知っておきたいです。本来熱帯の植物である稲を、今や冷帯の北海道で大量に生産していることでどれだけの工夫が行われてきたかを感じることができるからです。
米作りが盛んな地域ですが、ぜひここで秋田平野・庄内平野・仙台平野・越後平野石狩平野上川盆地といった地形名を覚えたいです。第9回で触れている内容でもありますし、入試で直結する知識になります。なお、新潟県と北海道は米の生産1位・2位を争っており、時折順位が入れ替わります。ですので、どちらかが1位というよりセットで覚えてしまえばよいです。ついでに秋田県が3位(わりとこれは固定されています)も知っておきたいです。

米作りの流れといえば
育苗→田起こし→代かき→田植え→中干し→稲刈り→乾燥
という並べ替え問題です。田起こし・代かきではトラクター、稲刈りではコンバインが使われることも写真付きで確認します。ただ、ここで気を付けないといけないのは都心部を中心に田んぼをみたことがない生徒がいることです。じゃあ、なにができるかといえば困るのですが田んぼぐらい見たころあるだろうと思って授業をして違う反応をされると焦るので心構えだけはしておきたいです。まじめな話、受験で合格するには多様な知識と考え方が必要になるので、保護者の方には子どもたちにいろんなものを見せてやってほしいです。

食生活の多様化により米の消費が減っているというのは先々記述の定番になりますが、感覚的に子どもたちもわかるのでそれほど難しくはありません。

この単元でそれほど出題されることではありませんが、学習を深めるページの水田のはたらきは重要です。環境と食に関するテーマは現在の入試で頻出です。
①水をたくわえる
②洪水を防ぐ
③きれいな水を作り出す
④夏の暑さを和らげる
⑤生き物の住みかとなる
と多様な働きがあります。このあたりの1つ2つは答えられるようにしておきたいです。

棚田の再評価が進んでいる話も入試で最近見かけます。今回の単元では言葉だけ覚えておけばいいですが、「都会の人に棚田の良さを知ってもらうために田植え・稲刈り体験のイベントを開催する」といった保存への取り組みは記述問題で登場することもあります。


水稲収穫量の多い市町村ベスト20

いつも工業のデータばかり紹介していたので、しばらく農業のデータを紹介したいと思います。まずは、日本人の主食である米からです。実際の入試では市町村名は出題されないので、どの平野・盆地に位置しているかを書いておきました。

水稲収穫量の多い市町村(2017年)

順位 都道府県 市町村 収穫量(t) 平野・盆地名
1 新潟県 新潟市 133,700 越後平野
2 秋田県 大仙市 73,700 横手盆地
3 山形県 鶴岡市 64,300 庄内平野
4 新潟県 長岡市 62,400 越後平野
5 秋田県 横手市 61,900 横手盆地
6 秋田県 大潟村 60,900 八郎潟干拓地
7 宮城県 登米市 58,800 仙台平野
8 新潟県 上越市 57,500 高田平野
9 岩手県 奥州市 55,000 北上盆地
10 宮城県 大崎市 54,900 仙台平野
11 宮城県 栗原市 52,400 仙台平野
12 青森県 つがる市 48,500 津軽平野
13 山形県 酒田市 44,800 庄内平野
14 富山県 富山市 44,000 富山平野
15 岡山県 岡山市 43,900 岡山平野
16 福島県 郡山市 43,800 郡山盆地
17 新潟県 新発田市 43,500 越後平野
18 岩手県 花巻市 40,600 北上盆地
19 北海道 旭川市 37,500 上川盆地
20 北海道 岩見沢市 37,000 石狩平野

見ての通り、名だたる米どころが並んでいます。トップの新潟市は政令指定都市でありながら、圧倒的な1位です。越後平野といえば、かつては湿田だった土地を暗きょ排水により乾田に改良し、農業機械(コンバインなど)が導入しやすくなったこと、冬は雪が降るので農業ができない水田単作地帯というあたりが入試でもおなじみです。

仙台平野・庄内平野といった入試でも頻出の地形名が並んでいますが、市町村名に聞き覚えのない都市がいくつかあります。奥州市や大仙市など平成の大合併で市町村名が変わった都市が多いためです。

ちょっと意外なのが、岡山市です。瀬戸内はもともと雨が降らないので稲作のイメージがあまりないんですよね(実際岡山県は18位)。ただ、県南部にある岡山市は、北部にある山地でそこから高梁川などの河川により水が供給され、日照時間も長いので米作りがしやすい環境です。
あと、言われてみれば岡山で農業といえば三大干拓地の1つである児島湾があるんですね。児島湾の地域は、岡山市に含まれる部分も多いため岡山市が上位に入ってくるのも納得です。


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